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生きることは食べること。「食と環境」のビジュアルブック『たべものがたり』完成!!

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エコスゴイ本、新発売のお知らせ!

Think the Earthプロジェクトが世に放つエコ・ビジュアルブック第三弾は、7つの話で食の世界へあなたを誘う『たべものがたり』。食と環境を語りつくした渾身の一冊、さっそくページをめくってみよう。

『たべものがたり』の、はじまりはじまり~!

ページをめくり、まず最初に目に飛び込んでくるのは写真に収められた世界の食卓。世界各国の家族を、1週間分の食料とともに撮影した写真家ピーター・メンツェル氏の“Hungry Planet(はらぺこの惑星)”から、10カ国の写真が登場!

バナナや土のついた野菜を囲むエクアドルの家族の笑顔の横には、肉、チーズ、ワイン、加工食品に囲まれたルクセンブルクの高級感あるキッチンと幸せそうな家族の写真。一方、布に包まれた穀物や香辛料を取り囲むマリ共和国の子供達は、真っ白な歯を見せて満面の笑み。

同じ地球上の、同じテーマの写真なのにこんなにも違う世界の食事情。人間と食べ物、そのきってもきれない深~い関係をシンプルな写真たちがストレートに伝えてくれる。私達が“はらぺこ星人”であることを再認識させられる10枚だ。

2つ目のテーマは「食べ物再発見」
まずは色鮮やかな野菜の写真たちが登場!一見同じように見える葉野菜やトマトたちが勢ぞろい。でもひとつひとつの種類の色や形、つやが微妙に違う!普段意識したことのない野菜たちの豊かな表情に、愛おしささえ感じてしまうページだ。

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『たべものがたり』2章「食べもの再発見」

そして「種」「肉」「魚」と話は続く。
お肉のページでは、牛が食材の牛肉として私達の食卓に届くまでの製造過程が詳しく解説されている。

一頭ごとに仕切りの中に進ませ、小さな筒状の銃を額にあてて気絶させる

きっとドキュメンタリー番組だったらちょっとショッキングな映像になってしまいそうなこのお話も、イラストで表現されているので理解しやすく、そして抵抗感なく捉えることができてしまう。

まさに目からウロコの再発見の連続。私達が生きているのは、ほかの生き物の生命をいただいているおかげであることを改めて実感させてくれる。

さらに次のテーマ「食と生命」では、9メートル、32時間の体内トンネルツアーに出発!“生きることは食べること”であることを楽しみながら実感できるページだ。

こんな風に、どんなテーマでもスッと心に入ってきて思わず夢中にさせられてしまうThink the Earthプロジェクトのビジュアルブックシリーズ。
前2作の『いきものがたり』『みずものがたり』から一貫して、必要最低限だがシンプルで強い言葉と、かわいらしくどこか力の抜けたイラスト、そして、美しく力を持った写真で構成されている。その一見無秩序だが絶妙なコンビネーションでリアルな世界を描くこのシリーズは、“クリエイティブの力”を存分に堪能させてくれるのだ。随所に登場する観音開きの構成も、ワクワク感をさらに高めてくれる。

この分かりやすさと楽しさから、『たべものがたり』は、全国の小中高等学校などにも寄贈され、教育現場でも活かされているのだとか。18歳未満の子どもたちが応募できる連動企画ご当地食材でお弁当をつくろう!も作品を募集中!地域でとれる食材のなかから自慢の一品を選んで「お弁当」を作るという企画にどんな作品が集まるか、今から楽しみだ。(企画の特設ページは現在準備中!)

ここまで説明すると、子供向けの絵本と思われるかもしれない。
でもこの本の醍醐味は実はここからだ。

物語の後半は、食と環境を深く深く掘り下げる展開に。

様々な数字からアンバランスな世界の今の食事情を考える「食と人間社会」から、2060年のリンゴの収穫地マップやフードマイレージから地球温暖化を考える「食と地球温暖化」へ。しりあがり寿さんの「たべものまんが」でブレイクの後は、現在の食料問題を解決する具体的提言、「食の未来」へと続く。

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『たべものがたり』5章「食と地球温暖化」

「わぁ~」「へぇ~」「えっ!?」な展開で引き込まれながらも、食の問題に関わっている方々からの寄稿部分には、簡潔ながらも考えさせられる内容がぎっしり。読み応え十分の内容になっている。

食料危機、自給率問題、フードマイレージ、……

今、食の問題が切迫していることは分かっているけどなかなかイメージできないな、と思っている方も多いはず。そんな方はまず、この本を開いてみてほしい。
一見難しそうな問題も、頭じゃなく心で捉えることができるビジュアルブック『たべものがたり』は、あなたに多くの気付きを与えてくれるだろう。

生きることは食べること。私たちの命を支える「食」は、地球からの贈りものであり、地球のすべての命とつながっています。

あなたは今日食べたものの何を知っていますか?
意識を変えるきっかけは『たべものがたり』にあるかもしれません。

「ご当地食材でお弁当をつくろう!」キャンペーン応募はこちらから!