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まだまだ使えるものはリユースを!中古ダンボール売買マッチングサイト「BoxCycle」

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Mr. Mark

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引越しの荷造りには、ダンボール箱が必需品。とはいえ、新品のダンボール箱を買うのはお金がかかるし、近所のお店にもらいに行くのは手間がかかる。そんなときに便利なウェブサイトがアメリカで誕生。米国サンフランシスコのベンチャー企業・BoxCycleがアメリカ国内向けに中古ダンボール箱専門売買サイト「BoxCycle.com」を立ち上げたのだ。日本でも、中古ダンボール箱がネットで売り買いされる日は近い?

中古ダンボール箱を”地球に優しく便利でお得に”探せる「BoxCycle」

中古ダンボール箱の売手と買手のマッチングサイト「BoxCycle.com」では、中古ダンボール箱を売りたい企業や個人が、箱の大きさ・数・価格などのデータを登録。ダンボール箱を求める買手は、売手の所在地や価格などをベースにデータを検索。気に入ったものがあれば、オンライン上で予約・決済を行う。中古ダンボール箱の価格は1箱0.75ドルから8ドル(約67円~720円)で、新品を購入するよりはお得だ。

ただでさえ”物入り”な引越し。荷造り用のダンボール箱くらいは節約したいというニーズは高い。その点、「BoxCycle.com」は、中古ダンボール箱をウェブで簡単に探せ、新品よりも割安でゲットできるといううれしいサービスを提供してくれる。

一方、企業では小売業者を中心に、毎日、商品などの輸送に大量のダンボール箱を使っている。しかも、そのほとんどは、その後不要になるものばかり。とはいえ、不要となったダンボール箱のために、企業が直接、その買手を見つけるのはとても煩雑。「BoxCycle.com」を使えば、買い手探しから回収代行まで「BoxCycle.com」にすべて任せられるのでとても効率的。

このように「BoxCycle.com」はオンライン上の仕組みを通じて、ダンボールのリユースをサポート。これにより、環境負荷を減らす効果が期待される。買手によし、売手によし、環境によし、”一石三鳥”の優れサイトなのだ。

ダンボールは「リサイクル」から「リユース」の時代へ

米国の調査機関・RISIによると、2006年時点での世界最大の紙消費国はアメリカ。年間一人当たり300キロ以上の紙を消費している。一方、日本では、年間一人当たり紙消費量が247kgで世界第7位。日本も、米国と同様、多くの紙を消費している国のひとつだ。

日本では現在、不要となったダンボール箱は、古紙として回収され製紙メーカーで再生される「リサイクル」がほとんど。中古ダンボール箱がそのまま再利用される「リユース」のケースはまだまだ少ない。

もちろん、一番理想的なのは、簡易包装や代替梱包箱の活用などにより、ダンボール箱の消費量を減らす「リデュース」を実現すること。しかし、当面は、ダンボール箱も有力な輸送資材として引き続き広く使われるとみられる。そうであるならば、まずは、ダンボール箱の「リユース」を進めていくことが望ましい。

また、今回の「BoxCycle.com」のような中古ダンボールのマッチングシステムのアイディアは他にリユースできそうな物に対しても、うまく取り入れることができる可能性がありそうだ。