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教育テレビが昼間の放送休止を発表!NHKが進める温暖化対策

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Zenaoi & Fujiko - CTL

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2008年の終わりも目前となる12月29日、テレビ放送における歴史がひとつ、動く。

NHK(日本放送協会)の福地茂雄会長が12月4日に行った記者会見で、テレビ局としては異例の取り組みを発表した。温暖化対策の一環として、12月29日(月)、昼間の時間も含め計13時間に渡り、教育テレビの放送休止を行うという。昼間の放送休止は、オイルショック以来のこととなる。

今回行う放送休止は、アナログ放送の全国約3100か所の送電所で電波を止めるというもの。12月29日(月)の教育テレビは、午後0時30分から9時30分の9時間のみ放送し、前後の時間帯を休止する。通常日の放送に比べ、12時間50分も短縮することになる。これにより、約1万7000kWhの節電、CO2に換算すると約9.4トンの削減となるという。

環境対策のための放送休止については、今年3月の自民党総務会で「環境対策としてテレビの深夜放送を自粛したらどうか」との意見が出たことで話題となった。NHKは今年、七夕の夜に深夜の放送休止を実施し、10月より金・土・日の深夜の終了時間を早めるなどの試みを行ってきた。今回は、「放送休止は深夜」という常識を打ち破る発表となり、注目が集まっている。

さらに、この12月29日には、総合テレビと教育テレビで環境関連番組を放送するという。NHKは今年1月、京都議定書のCO2削減義務の実施がスタートしたことを機に、温暖化対策のキャンペーン「地球エコ2008」を展開しており、環境に関する番組を多数放送している。

キャンペーンタイトルと同名の番組「地球エコ2008」(総合テレビ)では、エコ生活の実践例や海外事例などを紹介する他、人工衛星「かぐや」撮影の映像からイメージしたアーティストのパフォーマンスを紹介するなど、さまざまな角度から環境問題を取り上げて放送している。YouTubeのチャンネル「NHKonline」でも、本キャンペーンの一環として、「かぐや」撮影の“満地球の出”映像を公開しているので、ぜひ再生してみてほしい。無音ながら、壮大な宇宙を感じるすばらしい映像だ。

そのほかにも、世界中の大自然を紹介する「世界一周!地球に触れるエコ大紀行」(総合テレビ)、「地球ドラマチック」(教育テレビ)などのレギュラー番組を放送中。さらに、「プラネットアース」「SAVE THE FUTURE」など、過去に放送された話題作もあるだけに、当日はいったいどんな番組が放送されるのか今から楽しみだ。

NHKは、これらの環境関連番組の一部を英語化し、NHKワールドTVで世界に発信したり、アジアの放送局に無償で番組を提供するなど、グローバルな取り組みも始めている。日本で唯一の公共放送であるNHKが進める環境対策に、これからも注目していこう。