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まだ間に合う?! いまさら聞けない北海道洞爺湖サミット「対抗」入門!

Creative Commons Some Rights reserved. Photo by net_efekt

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本日、7月7日(月)~9日(水)まで開催される、「北海道洞爺湖サミット(G8・主要国首脳会議)」。

Wikipediaによると、

主要国首脳会議(しゅようこくしゅのうかいぎ、英称: Group of Eight)とは、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、ロシアの8ヶ国及びその年のEU議長国の政府首脳および欧州委員会委員長が、年1回集まり、国際的な経済的、政治的課題について討議する会議(その他の国の首脳や国際機関の代表も例外的に出席)。

なのだそうです。そんな今回のG8のメインテーマはズバリ「環境問題」。ご覧のとおり、公式ホームページも画像の容量を工夫することで、地球温暖化防止に貢献しています。
greenz.jp/グリーンズ 北海道洞爺湖サミット公式ホームページより

しかしその一方、みなさん、G8に反対している市民がたくさん居ることをご存知でしょうか? しかもそういった人々は、今、続々とG8サミットがある会場周辺に集まっています。どうして? ということで、まずは「はじめてのG8対抗入門 powered by greenz」をQ&A方式でお届けします!

Q:G8になぜ反対するの?

ひとことでいうと「一部の国で世界全体のことを決めるな!」ってこと。世界でもっとも力のある国々の首脳が一同に会して、世界の方向性を規定してしまう集まりが、G8サミットです。しかも、G8に加盟している国の人口は、なんと世界の14%。その14%の人口を持つ国々が、他の86%の国々に対して「俺たちの決めたことを守れ!」と、残念ながら強制することもあるようです。そして、国際法などにのっとっていない、非公式な集まりでもあります。こうしてG8の国々にとて都合のよい決定事項がすすめられていくと、「勝ち『国』」と「負け『国』」の格差がどんどん広がっていってしまいます。国どうしが、公平な立場で話し合えない世界なんて、エコではありませんよね。そういう意味で、G8サミットは平和な世界へ向かおうとする人々の思いをくじく集まりとなってしまうわけです。
greenz.jp/グリーンズ
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Q:なぜ反対する人々は洞爺湖に集まるの?

毎回、G8 の開催地には人々が集まり「反対している人がこれだけの数、居るぞ!」ということをアピールし、開催側にプレッシャーをかけます。以前にはデモなどで、数十万人の人々が集まったこともあるそう。しかし、多くの人々は「参加する(洞爺湖に集まる)ことに意味がある」という感じ。会場の近くに集まったら、ゆったりと自分の時間を過ごしたり、久しぶりに会った友達と交流したりする人も多いようです。こうした人々の活動のことを「グローバル・ジャスティス・ムーブメント」といったりもするようで、最近日本ではどんどん盛り上がってきています。
greenz.jp/グリーンズ 2007年サミット
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Q:その人たちは集まって何をするの?

まず、いくつかの場所に集まって「キャンプ」をしています。キャンプでは、みなが食材や生活用具を持ち寄り、サミットが行われる期間、そこで生活をしています。また、全国・全世界から集まってくる心を同じくする人々との交流もするそう。期間中はさまざまなイベントが行われるので、参加したりもするようです。おもなイベント(を主催している団体のサイトなど)は以下からどうぞ。
G8サミットNGOフォーラムG8サミットを問う連絡会G8サミット市民フォーラム北海道

Q:デモ行進などの活動もするの?

すでに5日(土)、札幌市で反対する人々やNGOなどの人々がデモ行進をしました。2500人もの人々が、G8に反対するプラカードをかかげながら行進をしたもよう。一部、警官ともみあいになり、4人が逮捕された、というニュースも。しかし、ただ反対するアクションだけが、活動ではありません。対抗する人々が集まって行われたサッカー大会や、キャンプ内では各種ワークショップや映画祭、ラジオ放送も行われたとか。ラジオ放送は、なんと、15万人もの人が聞いていた、とも!

Q:今から何かに参加してみたいと思うのだけど、まだやってる? 誰でも参加できるの?

誰でも参加できます。本日(7日)、渋谷にて行われる「DO! G∞ 渋谷サミット」に参加してみるのもいいのかも。北海道にこれから行く! という手もアリかもしれませんが、ほとんどのイベントは終わってしまった感もあります。

……出発点は違えど「エコ」も「G8対抗」も、公平で平和な社会を願う思いは一緒。そこで今回はぜひ「G8対抗」イベントに参加しようと、、「G8対抗国際フォーラム」の、メインフォーラムを、取材してきました。
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メインフォーラムがあったのは、6月30日。会場で、取材であることをつげ、写真撮影をしてよいかどうかを聞くと「基本的にはメディアは断ってないので、どんどん取材してください。写真は…、顔を隠す人に無理やりカメラを向けて撮ったりしなければ、いいですよ」とのこと。なんだかいわゆる「エコイベント」とは違い、少々「マニア」な雰囲気がただよってます。会場は2割程度が外国の方。今回のために日本にやってきた方々なのでしょうか。
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有名な活動をされている方が客席からコメントしてました

メインフォーラムのタイトルは「グローバリゼーションと対抗理論の可能性」。トークする方々は学者の方が多く、正直、内容はよくわかりませんでした。最後の質疑応答の時間に、客席から「日本の方より、外国の方のほうがおっしゃってることがわかりやすい。グローバリゼーションに対抗するなら、もっと多くの人々が分かる言葉で語るべきではないでしょうか」という言葉に思わず会場から沸く拍手。私も気づくとうなずきながら拍手していました。

正直、会場の雰囲気になじめない感じもありましたが、「G8対抗」の方々も、みなが幸せに暮らせるような社会を願っていると感じました。これからも、少しずつ勉強しながら、またこの動きについてお伝えしていきたいと思っています!