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アースデイ東京ハイライト:いとうせいこうライブ「悪の衝動があるならば、善の衝動もあるはずだ!」

こんにちは、編集長の鈴木菜央です。今回は、すごく重要なエントリーを書きます。

今年もかな〜り盛り上がったアースデイ東京ですが、あなたは何が一番良かったですか? 私は、いとうせいこう氏、DUB MASTER X高木完DJ BAKUによるライブパフォーマンス『ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリーリーディング』でした。

greenz.jp グリーンズ いとうせいこう photo by 谷崎テトラ

実は、私を含めて、greenz.jpチームはアースデイ速報ステーションとグリーントークステージにかかりきりで、残念ながら見逃してしまったのですが、構成作家であり、ミュージシャンでもある(そしてgreenz.jpの立ち上げにも多大な協力をしてくれた)谷崎テトラさんが、「いやーすごかったよ。しびれたね!」と教えてくれたので、家に帰って、ウェブを探し回ったら、ありました。映像が。(完全版ではなさそうです)リアルタイムでその場にいなかったのに、激しく心を動かされました。権力、パワー、政治、国家……そういう巨大な力による、暴力に対して、まったくひるむことなく、力強く、非暴力な方法で、対話を呼びかける、その圧倒的なパワーに打ちのめされました。とにかく、まずは映像を観てください。

YouTubeの映像「YouTube – FREE BURMA WE ARE BUDDHIST,TOO Poetry Reading Japan」を、以下に貼り付けます。

そして、(一部ですが)より良い画質で観たい方は、コチラのおるたなてぃぶ思考+etc > 動画ブログ:「いとうせいこう氏感動のポエトリーリーディング!」 : ITmedia オルタナティブ・ブログをどうぞ! コメントもすばらしいので、以下に引用。まもなく、完全版をUPする予定だそうです!

追記 おるたなてぃぶ思考+etc > 動画ブログ:「いとうせいこうポエトリーリーディング完全ノーカット版」 : ITmedia オルタナティブ・ブログに完全版がアップされています。全画面化して、心して、観るべし!

会場には、普段政治や世界情勢とは無縁ではと思われるような若い世代がたくさん集合したこともあって、それはもうすごい熱気でした。いとうせいこう氏、DUB MASTER X、高木完、DJ BAKUの4人が創り出した宇宙は見ている者を熱くさせるに十分。それはもう凄いライブでした。

運よくステージ袖で撮影することができたのですが、ファインダーを覗きながら寒さと感動でブルブル震えていました。

谷崎テトラさんのブログ「テ・ト・ラ・ノ・オ・ト」のこの記事「対話せよ、殺害するな! 善のネーションよ、応答せよ!」で、そのライブの様子、熱気が伝わってくるエントリーです。

谷崎テトラさんのご厚意で、エントリーの一部を転載をします。トップの写真も、転載させていただきました。

「悪の衝動があるように、善の衝動もあるはずだ。悪がこの世をおおっているのなら、同じく善がこの世に満ち満ちるべきではないか。善のネーションよ、応答せよ!」

 しびれた。 19日のEarthDayTOKYOにておこなわれたいとうせいこうさんのポエトリーリーディング。静かに経を読むようにはじまったパフォーマンス。抑制しながらも強く語りかけ、ひとりひとりに問いかける。ビート。しだいに強く、激しく煽る。ポエトリーというより、アジテーション。激しくこころが揺さぶられた。「目を覚ませ!」「暗示の外に出よ!」という。トラックはDJ BAKUと高木完の2DJ。ガムランのサンプリングからはじまった音は、鋭角的なドラムの音へと変化し、その速度も速くなる。
 時として善悪と平和が対立することがある。正義の名のもとにどれだけの戦争があったことか。立場が違えば善悪は逆転する。正義より、平和を先んじたいと思っていた。しかし、無抵抗の僧侶を殺すことを「善」とするようなかたちの平和など、ない。
「善のネーションの設立を宣言する!善のネーションよ、応答せよ!」
非暴力の抵抗運動。ひさびさのバーバルエイリアン。

そして、いとうせいこうさんのブログのエントリー「『ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリーリーディング』より、実際に当日読み上げた声明文を引用。

無抵抗の僧侶を威嚇してはならない
無抵抗の僧侶を殴打してはならない
無抵抗の僧侶を投獄してはならない
無抵抗の僧侶を殺害してはならない
彼らは権力の外にいて、
権力とはまったく別の法にのっとって生きているからである

彼らを威嚇し、殴打し、投獄し、殺害することは「別の法を持つもの」への圧倒的な無理解、圧倒的な暴力であり、つまりは他者の破壊である

そして、我々もまた他者なのだ

無抵抗の我々を威嚇してはならない
無抵抗の我々を殴打してはならない
無抵抗の我々を投獄してはならない
無抵抗の我々を殺害してはならない
我々は権力の外にいて、
権力とはまったく別の法にのっとって生きる自由を常に必ず持つ

我々を威嚇し、殴打し、投獄し、殺害することは「自由を持つもの」への圧倒的な無理解、圧倒的な暴力であり、つまりは他者の破壊である

他者を破壊してはならない
彼らを、そして我々を破壊してはならない

威嚇するな
殴打するな
投獄するな
殺害するな

ミャンマー軍事政権よ
中国政府よ

フリー・アウンサンスーチー
フリー・アウンサンスーチー

フリー・ダライラマ
フリー・ダライラマ

我々もまた彼らである
彼らはまた我々である

話し合いを拒んではならない
なぜなら、話し合うことが唯一、他者と他者をつなぐ道だからだ
他者と他者がつながれなければ、威嚇が始まり、殴打が始まり、投獄が始まり、殺害が始まる

だから対話せよ! 対話せよ!
そして、対話のためにこそ伝え合え!
言論の自由と、報道の自由はこうして、威嚇と殴打と投獄と殺害を防ぐためにある
対話せよと言い、伝え合えと訴えることは、威嚇と殴打と投獄と殺害の目の前に立ちふさがることだ

ミャンマー軍事政権よ
中国政府よ

対話せよ 威嚇するな
対話せよ 殴打するな
対話せよ 投獄するな
対話せよ 殺害するな

対話せよ!

我々もまた彼らである
彼らはまた我々である

さらに、いとうせいこう氏のブログによれば、こんな企画があるそうです。

あと、DJ BAKUのスタッフからこのライブの12インチを切り、表裏にTシャツと同じデザインを入れて、一枚購入ごとに売り上げの一部を「ビルマ民主の声」に寄付する企画がにわかに浮上。
 面白いことになりそうです。

この映像を観て、日本人で良かったとすら思いました。いとうせいこうのような、ビジョンをもち、行動し、人々を動かすアーティストがいることを、誇りに思いました。チベット問題や、ミャンマー軍事政権の問題に対して、声を上げたことだけではありません。それらの問題を超越したその先にある、人間としての本質、善の力を力強く信じること、そして実際に行動し、表現し、多くの人にそれを伝えようという意思、新しい価値観を作り出し、人間が人間らしく生きられる社会を作ろう、と呼びかけていることに、感動しました。

あなたは、この映像を観て、どう思いましたか?