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ハワイ島で流れる「カラーニ」の時間(1)

自然のエネルギーあふれる南の島で、リトリートセンター(=静養所)を訪れた
今回は番外編として南の楽園ハワイを訪問。シリーズでお伝えしていく。―ハワイ諸島の右に位置する最大の島、ハワイ島。火山や生き生きとした自然のエネルギーにあふれるこの島にある、リトリートセンター『カラー二 オーシャンサイド・リトリート』を訪問した。リトリート=静養所。誰でもが心から開放されるリゾートである。

ハワイ島はビッグアイランドと呼ばれ、開発の進んだマウイ島やオアフ島と違い、荒々しい表情を残している島だ。左(西)にコナ郡、そして右(東)がヒロ郡。それぞれが異なる表情を持つ。
コナ側は比較的乾燥しているので、植生が乏しく赤土と黒い溶岩がむき出したで表れている。一方、ヒロ側は雨が多く多湿なので、多様な植物が生い茂り、自然の恵みを与えている。

ハワイ島には、中央部に標高4,205メートルのマウナケア山と4,170メートルのマウナロア山がそびえるトンガリ円錐形なので、いわば巨大な「スパイラルガーデン」とも言える。だから、それぞれの場所で気象が異なって当然。山頂では春までスキーが出来る。もちろん、平地では常夏の国である。

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ハワイ諸島の右端。そのハワイ島の東側にカラー二はある

今回訪れたのは、東側のカラー二。1973年に米国から移り住んだリチャード・クーブとアーネスト・モーガンは、2年後19エーカーの土地を手に入れ、友人らと共に開拓した。大きな自然の中で、健康、心、芸術が調和する場所を自分たちで創り出したかったのだ。オフィス、宿泊棟、レストラン、ワークショップセンターなどを完成させ、1982年に開業。ゆったり、ちょっとヒッピー的なおおらかさで、家族でもカップルでも心から満喫できる超お薦めの場所だ。

ようこそ、カラー二へ!
広大な敷地に施設が点在する
カラフルなカラー二のオフィス。近々、正面玄関に移る予定
ボードにはワークショップや個人レッスンの情報が並ぶ

自分で創る精神=ガラス窓のない部屋!

ここにある施設のどれを見ても、高度な先端技術など何もないことに気づく。これは褒めているのだが、つまり、誰でもできる建築物ばかりである。簡単な壁、簡単な天井、簡単な階段。どれをとっても「暖かみ」のあるスローなモノばかり。なんと私達の泊まった部屋には、なんと窓がなかった!きっと建設費も最少で済み、その分ゆったりと運営をしているのだろう。

窓枠がない。防虫のネットが張ってあるだけ

1日3回の自然食タイム

朝7:30にホラ貝の音が、朝食の準備が整ったことを告げる。コーヒー、フレッシュサラダ、タマゴ料理や炒め物、多種のフルーツ、そしてボランティアの爽やかな笑顔がゲスト達を待ち構えている。ここに宿泊する人達は、ランチも夕食もこの「ホラ貝」の音を待ち焦がれることになる。メインディッシュの魚介類や豆腐、デザートやトロピカルフルーツも期待通りの充分なクオリティといえる。

自由な時間、体験のチャンス!


写真は毎週日曜日朝10:30からのダンスワークショップ。ヨガ、フラ、さまざまなダンス、指圧、ハワイアン・ロミロミ、リフレクソロジー、自然体験ツアー。年間60種類以上のワークショプが開催されているという。また、自動車や自転車を借りて、黒砂海岸や温泉に出かけるのも楽しみだ。

素敵なボランティア制度=ワークエクスチェンジ

カラー二の運営は、総数の正規スタッフと50名程度のボランティアスタッフによる。彼らボランティアスタッフは、滞在料金が3ヶ月で約1,500ドル。1日5時間程度、週5日間働いて、食事と宿泊ロッジが与えられ、ワークショップへの参加も無料。素敵な条件ではないだろうか! もっともボランティアが必要になるのは、12月から5月頃までだそうだ。

申し込みはカラー二のホームページで
http://www.kalani.com/”

次回はカラー二の運営責任者へのインタビューを紹介する。