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途上国と投資家の新ネットワーク

世界で初めての貧困を減らすための国際的なビジネスプランコンペティション“THE BUSINESS IN DEVELOPMENT CHALLENGE”(BiD CHALLENGE)が先月終わりにアムステルダムで開かれた。数百人の起業家、投資家、NGO関係者、政府機関関係者などが集まり、優秀なビジネスプランを提案した16組に総額15万ユーロの賞金が与えられた。

このコンペティションは、オランダの国際NGOで持続可能な開発のための社会活動を広く行っているNCDOと、開発途上国の企業や投資のファシリテイター的役割を目指すFairVenturesが主体となって実現した。その目的は途上国の中小規模の企業の発展を促し、貧困を減らすことにある。全906組の応募の中から選び抜かれた16組の応募者は、それぞれ賞金5,000〜15,000ユーロを獲得し、さらにそのビジネス案を投資家の前でプレゼンテーションする機会を与えられた。また応募した全906組は、”BiD Network”という途上国の発展や起業家のためのオンラインコミュニティーに登録できる。これで、同じ志を持つ登録者たちとの持続的なコミュニケーションが可能になるわけだ。

 

このイベントで最後の16組に残ったプランをいくつか紹介しよう。

・Shokay (獲得賞金15,000ユーロ)
中国西部の大変貧しい人たちのために、その土地の動物である白やぎに似たヤクの毛糸を生かして製品をつくる事業案。ヤクの毛糸はカシミアに匹敵する品質があり、その毛でできた商品を売る店と、それを織るためのセットを高級小売店で売ることで、地域の収入を30%アップできると見込んでいる。

・Ecotourism-balancing business with conservation (獲得賞金6,000ユーロ)
インドネシアのカリマンタン島において、森林保護とローカルコミュニティー活性化を目指す試み。ジャングルに案内するエコボート、WWFとコラボするオランウータンを見る機会の提供、コミュニティーの観光客に対するビジネスの構築、政府やNGOとの協力体制の構築など、持続的な収入構造の構築をにらんでいる。

その他、コロンビアのペクチン生産のための新しい取り組みや、ウガンダの”bark cloth”と呼ばれる織物を活かすビジネス案なども勝ち残り、その土地ならではの特色を活かしたビジネスの芽があることに気づかされる。

このビジネスコンペティションは始まったばかりで、いくつかの問題点も指摘されている。たとえば複雑な応募条件や英語という言葉の壁。「時間とお金」というリスクをかけてまでオランダに行く起業家がどれだけいるかなど。しかし新しい取り組みとして、注目しておきたいアイデアだ。