【クラウドファンディング中】自然エネルギーが生み出す地域経済、日本にだっていっぱいある。映画『おだやかな革命』で、懐かしくて新しい地域の在り方を広めたい!

はじめまして、山形県鶴岡市を拠点にドキュメンタリー映画を制作している渡辺智史と申します。現在制作中の新作映画、『おだやかな革命』について紹介をさせていただきます。

私は前作『よみがえりのレシピ』(2012)で、大量生産、大量消費の時代に忘れ去られてしまった伝統的な野菜にイタリアンで光を当てるシェフの姿や、タネを守り続けてきた農家を起点として生まれた「食のコミュニティ」が地域再生につながっていく物語を描きました。

この映画をきっかけに、各地で生産者と消費者の交流が生まれ、在来作物を栽培したいという新規就農者も現れました。そして全国300ヶ所を超える上映会が開催され、研究者、市民、料理人、行政によって、在来作物の保存や食文化の継承が広がっています。

身近にある資源、人、想い、お金をその地域の中でぐるぐると循環させることで、これまでの経済性や合理性といった尺度からこぼれ落ちていた、豊かな地域の営みが再生していくことに気づかされました。そこに「幸せな経済」が生まれるヒントがあると感じたのです。

そこで「食」の次は、同じく生きるのに欠かせない「エネルギー」という切り口から地域再生の物語を描いてみたいということで、新作『おだやかな革命』の撮影がスタートしました。2014年より取材を始め、全国の自然エネルギーによるまちづくりの取り組みを撮影。2017年秋頃に都内での公開を目指して、ただいま編集作業の真っ最中です。

自然エネルギーから始まる、幸せな地域経済

今、わたしたちはこれまでに経験したことのない人口減少社会という大きな変化に直面しています。

「地方消滅」が叫ばれる一方、限界集落と呼ばれる地域に若者が移住する動きがあります。「ほしい未来は、自分たちの手で作りたい」という彼らの志と、地域の人々の想いが一体となり、自然エネルギーによる事業が立ち上がっているのです。その収益を地域振興や福祉、若者の起業のために投資するなど、地域の中で生まれる循環によって、その土地ならではの「幸せな地域経済」が育まれています。
 
例えば、取材地の一つ、岐阜県郡上市・石徹白地区は山岳信仰で有名な「白山」の登り口として栄えた場所です。一時は地区内の小学校の閉校も危ぶまれるほどの人口減となり、この状況をなんとかしようと、100世帯全戸出資で地域の農業用水路を活用した小水力発電がスタート。

それをきっかけにして、若者の移住者が増え、地域の食材をふんだんに使ったカフェ、地域に伝わる野良着を現代的にアレンジして販売する洋品店、自然農法での野菜の栽培など、移住者と地元の人が協力しながら地域再生を進めています。

人口1600人程の岡山県西粟倉村は「百年の森林構想」を掲げ、森を活用した村づくりに取り組んでいます。

森林管理で出る間伐材を利用した様々な製品開発が薦められ、家具・楽器制作など、豊富な木材を活用した多様な業種のベンチャービジネスが生まれているのです。さらには薪ボイラー普及によって、地域の山に捨てられていた森林資源が地域のなかで生かされ、それまで燃料代として地域外にながれていたお金が留めることにつながっています。「起業の村」としてローカルベンチャースクールが毎年開催され、すでに20社近いローカルベンチャーが生まれているのです。

整備が進み、森が再生をして美しい草花が生い茂る

西粟倉ローカルベンチャースクールでは、多種多様な起業家を輩出している

薪ボイラーで湧かした温泉があるゲストハウス「元湯」©Kazushi Kataoka

映画では、都市住民が中心となって始まったエネルギー事業によって、都市と農村が新たな関係性を結んでいる事例も取り上げています。

秋田県にかほ市にあるのが、首都圏を中心に活動する消費者団体「生活クラブ」の組合員が出資をして建設をした市民風車「夢風」です。

地元の生産者と「生活クラブ」の組合員が交流を深めながら地域の特産物を生かした商品開発が行われ、地域を応援する目的で組合員が商品を大量に購入する運動を進めています。また市民風車で作られた電気は新電力「生活クラブエナジー」を通して、組合員が電気を購入することができます。エネルギー事業が礎となって都市と農村の持続可能で「幸せな経済」のモデルが生まれているのです。


caption: 生活クラブが建設をした市民風車「夢風」©Masaki Takahashi 

これまでの成長・拡大を求める経済のあり方とは違う、それぞれの地域の「幸せな経済」が全国で生まれつつある現在。映画『おだやかな革命』では、エネルギー自治を起点として持続可能な社会の再生を目指す人々との対話から、幸せな社会への道筋を探っていきます。

現在、クラウドファンディングサイト「Readyfor」にて、映画の仕上げの費用と全国上映に向けてかかる宣伝費を募るクラウドファンディングを実施しています。協賛特典として映画の試写会チケットや取材地の物産品や、映画の上映権、監督によるトークイベントなどの特典をご用意していますので、ぜひこちらもご覧ください。

渡辺智史

渡辺智史

山形県鶴岡市出身。「よみがえりのレシピ」(2012)は全国の劇場で30館で公開、自主上映も含めて300カ所を超える。香港国際映画祭、ハワイ国際映画祭にて招待上映された。地域課題に資する映像を企画しながら、ソーシャルデザインとしての映像制作を行っている。

– INFORMATION –

[Readyfor] 持続可能な社会の在り方を問う。映画「おだやかな革命」を上映!

今作のドキュメンタリー映画『おだやかな革命』は「エネルギー自治」から始まる「幸せな経済」の物語を描いています。日本は未曾有の人口減少社会に直面し、地方自治体はが若者の人口流出に頭を悩ませています。その課題解決につながる、持続可能で、しなやかな地域の復興を描くドキュメンタリー映画を企画しました。調査取材は2014年からで、取材が始まったのは2015年からで2年近く、全国各地を取材してきました。

今回のクラウドファンディングでは、映画の仕上げにかかる費用と全国展開していくために必要な広告宣伝費の資金支援をお願いしたいと考えています。どうか皆様ご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
https://readyfor.jp/projects/odayaka-kakumei

この記事はグリーンズで発信したい思いがある方々からのご寄稿を、そのままの内容で掲載しています。寄稿にご興味のある方は、こちらをご覧ください。