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あなたは仕事中、幸せですか? 生産性を高めながら、仕事を楽しくこなしたい方にオススメしたい4つのヒント!

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みなさん、今日もお仕事おつかれさまです! オフィスワークの人も多いと思いますが、仕事中の自分はどのくらい「幸せ」に過ごしているか、考えてみたことはありますか?

ISSPが2015年に実施した「仕事と生活」の国際比較調査によると、日本の有職者で、仕事に「満足している」と答えた人は、60%と微妙な数値。2014年は、「職場の人間関係」に関する相談件数が6万件を超え、過去最多を記録するなど、まだまだ改善の余地はありそうです。

そんななか、アメリカのスマートウォッチ製造会社「Pebble」が、着用者の気分や、エネルギーレベルを記録するアプリを開発。アプリをダウンロードした1万人を対象に、1週間にわたり気分調査を実施しました。
 
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「pebble」は、100万個の売り上げを記録した、iPhoneなどと連携させ、通知のチェックなどができるスマートウォッチ。調査の対象者は、上の図のようにアプリで自分の気分を記録した。

その調査結果をもとに、アメリカのウェブマガジン「Fast Company」が、生産性の低い会議や、午後の集中力低下など、オフィスワークにありがちな問題を解決する4つのアイデアを発信!

「Pebble」のデータ部門を統括するSusan Holcomb(以下、スーザンさん)を案内人に導き出されたアイデアは、既に広まっているものから、「えっ!?」と驚くものまでさまざまです。早速、ご紹介していきましょう!

① 堅苦しい会議は、「ランチミーティング」にチェンジ!

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会議室にこもりきりで、進まない会議にうんざり・・・なんて思いをしたことがある人、あなただけではないようです。調査によると、1日の中で対象者の気分が一番沈んでいたのは、会議中だったそう。会議に依存した働き方は、生産性が乏しいだけでなく、社員のストレスにつながってしまうと、スーザンさんも問題視します。

そこで、提案するのは「ランチミーティング」! 対象者の幸せ度がぐっと上昇したランチ時間と一緒ならば、会議の堅苦しさも中和されるのではという発想です。たしかに、おいしい食事を囲めば、リラックスして意見を出し合えそうですね。

実際に、カフェ会議など、カジュアルな環境づくりを心がけたり、「まったく会議をしない日」を毎週設けたりといった工夫をしている企業もあるのだそう。
 
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1日の気分の高揚(幸せ度)を表したグラフ。ランチタイムと午後7時頃に対象者の幸せ度が上昇。よく考えると、少し悲しい結果ですが・・・。

② ヨガや、簡単なエクササイズを取り入れてリフレッシュ!

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昼食後は頭がぼんやりして、集中できないなんて経験、ありませんか? 調査では、午後1時から4時にかけて、対象者のエネルギーレベルが徐々に減少する事が判明。

こんな時間帯こそ、ヨガやエクササイズを取り入れたいタイミングです。なんといっても、下のグラフの通り、体を動かすことは、コーヒーや、人との交流よりも、エネルギーの上昇効果があるのです!

一方、単にエクササイズの時間を設けるだけでなく、社員を参加へ導くためには、適切な時間に定期的に開催してリズムをつくるなどの工夫も必要だと、スーザンさんは助言します。
 
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「人との交流」などをしのいで、エクササイズ、ヨガが上位ランクイン。

③ 職場にビール樽を投入!? (ただし、ハッピーアワーは終業後に)

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「Pebble」が意図したメッセージではないかもしれませんが、「幸せ度」においては、アルコールが一番の効果を発揮。幸福感をあげる作用があるので、納得の結果ともいえます。「気分を上昇させたもの」グラフで、ヨガを抜いてトップとなりました。

ただし、効果は短時間な上、アルコールを摂取するとエネルギーが奪われるのので、あくまで「1日の終わり」のためのものですね!
 
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④ 気持ちの良い人間関係を育む、「コーヒーデート」をセットアップ

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最後に目を向けたいのが、「人との交流」。「幸福度をあげる要素」を個人別に分析すると、多くの人が「職場で好きな人」と話しているときに、一番の幸せを感じていることがわかりました。

スーザンさんは、人間関係の重要さをこう語ります。

職場の人間関係が幸福度に与える影響の大きさには、私自身驚きました。ヨガクラスを受けるのも良いですが、ポジティブな人間関係を育める職場環境なしには、望む結果は得られないかもしれません。良好な人間関係は、幸せなオフィスワークに、不可欠といえるでしょう。

でも、上司を含めて、職場で風通しのいい関係を育むなんて、「言うは易し」と思う人もいるかもしれませんね。

そこでスーザンさんが提案するのは、「職場の人間関係を育む時間」を、スケジュールに組み込んでしまうという方法! スーザンさんは、過去に率いていたチームが拡大した際、面識のないメンバーらの交流のためにこれを実施。会社のデータベースのスケジュールに、「社員2人が一緒にコーヒーを飲む時間」を組み込んだのです。

チームメンバーが2人でコーヒーを飲む時間は、互いに仕事以外の話をする機会を与えてくれました。これによって、チームの一体感がぐっと増したと思います。

と、効果を感じたと話します。

(提案ここまで)

いかがでしたでしょうか?

近年、社内の意思疎通を円滑にする「インナーコミュニケーション」という言葉が注目を集めたり、オフィスデザインに遊び心を取り入れたりと、日本のオフィス文化にも、変化の波が訪れているのを感じます。人材も流動的になりつつある今、魅力的な企業であるために、社員の「幸せ」へ配慮する重要性が増してきているのかもしれません。

とはいえ、まずはできる範囲から取り入れていきたいところ。生活の多くの時間を割くオフィスワークだからこそ、楽しく変えない手はありません。この機会に、自分のデスクの周りを見渡して、どこか楽しくつくり変えられそうなポイントを見つけてみてはどうでしょうか?

最後に、これら4つのヒントを受けて、NPO法人グリーンズはどう考えるか、編集デスクのスズキコウタさんに聞いてみました。

コウタさん 今回の4つの中では、コーヒーデートのアドバイスがすごく有効だなと思っています。最近僕らのオフィスでは、greenz people担当の植原正太郎くんが仕事中、豆を挽くところから丁寧にコーヒーを淹れていました。

僕らは、つい効率を考えて、仕事を進めることに集中してしまいがちなのかもしれません。だからこそ”余白”をつくって、仕事そのものの話だけでなく、同僚のことを知ると、メンバー同士の共犯関係がディープになるし、少しずつ”ソロの集合体”という状況から”チーム”へと変化してきた気がしています。

ここに書かれていないことで、僕が大事だと思っているのは「何をするか?」ということだけでなく、「その会社の一員として、会社全体としてどういう存在であるべきか?」という問いを自分自身やビジネスパートナーに投げかけること。

greenz.jpには65名のライターさんが関わってくれていますが、最近、彼・彼女たち全員と30分ずつ「これから先、グリーンズはどうあるべきか?」と、哲学的な話をする機会を始めました。

まだ大きな変化は掴めていませんが、毎回30分のセッションが終わるごとに、自分の心が満たされているのを感じます。それはきっと、相手と”タスク”でなく”心”でつながれたと実感できるからじゃないかな‥‥と思うんですけれども。

ぜひ読者やピープルのみなさんが職場で実践して成功したメソッドがあれば、教えてくださいね。

[Via Fast Company, Pebble, NHK文化放送研究所]