ISSUE 食と農

1 month ago - 2016.10.30

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屋上で実現するエコな暮らし。スイス発、魚と野菜を同時に育てるドーム型農場「THE GLOBE」

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こちらの記事は、家庭菜園ウェブマガジン「おうち菜園」で掲載された記事を再構成しました。

みなさんは、「ジオデジックドーム」という言葉を聞いたことがありますか? とても効率のよい建築方法で、五角形や六角形の面を組み合わせて球体に近いフォルムを再現するものです。

例えば、サッカーボールを想像してもらうとわかりやすいのですが、あれはまさに五角形と六角形の組み合わせで成り立っていますよね? 乱暴に要約すると「ジオデジックドームとは、サッカーボールを半分に切ったようにつくった建物やテント」というイメージ。強風や地震に強く、空調効率もよく、少ない材料でより多くのスペースをつくれる建築方法です。

今回ご紹介するのは、まさに「ジオデジックドーム型農場!」と言いたくなる未来的な菜園「Globe/Hedron」。スイスの企業「UrbanFarmers」が、同じくスイスの「Conceptual Devices」という団体をデザインに迎えてつくりました。

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ドーム型の形はもちろん印象的なのですが、特に注目してもらいたいのが、これひとつで野菜と魚を同時に栽培できる点。greenz.jpでも何度か紹介している循環農法「アクアポニックス」を採用しています。

ドームの中は、真ん中に魚の水槽が、それを囲むように野菜が6段に重なって育つ仕組み。魚が汚した水を植物が栄養として吸収し成長、それが浄化されてまた水槽へ、というとってもエコな循環が再現されているんです。
 
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内部のイラスト。赤い矢印が循環を示しています

野菜は、トマト、ピーマン、ブロッコリー、レタスなど様々なものが栽培でき、魚はマスやサケ、ティラピア(白身魚)などの淡水魚を想定しています。これで、年間400kgの野菜と100kgの魚を収穫できるそうです。これってどれくらいの量なのでしょうか。

色々調べてみると、日本人の野菜消費量は年々減っていて、2011年の時点ではひとり当たり年間91kg。魚に関しては世界6位の消費量で、ひとり年間56kgを食べているそう。とすると、このドーム型農場ひとつで4人家族は十分に養える計算です。

ちょっと魚は足りないかもしれませんが、野菜はむしろ近所におすそわけできちゃうほど収穫できそうですね。そして、4年間は安定して使える耐久性もあるのだとか。
 
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フレームには竹が採用されているそう

もしかしたら、こうしたドーム型農場が家庭にひとつ置かれる時代がいつかやってくるのかも。週に1回、自宅の屋上農園でちょっとした生態系を観察して、さらには収穫もして食べる、そんなシーンが当たり前になったら、より多くの人が地球にやさしくなれそうです。

みなさんの家、もしくは周りに使われていない屋上スペースはありませんか? ちょっとしたアイデアで、その場所が菜園に早変わりするかもしれませんよ。

[via おうち菜園newatlas, Indiegogo]

アクアポニックスを実践してみよう!
AQUAPONICS(さかな畑)

writer ライターリスト

江里祥和

江里祥和

greenz ジュニアライター おうち菜園広報/共同創業者 1987年大阪生まれ、千葉県育ち。中学時代3年間をサイパンで過ごす。2012年4月より世界各国の農地を巡る旅に。旅中、ヨルダンでアクアポニックス(さかなで野菜を育てる農業)に出会う。2013年4月に帰国後、パートナーと出会い、日本にアクアポニックスを広めるために2014年4月に株式会社おうち菜園を共同創業。雑誌「EARTH JOURNAL」にて「アクアポニックス通信」を連載中。 公式サイト: http://aquaponics.co.jp Facebook: Yoshikazu Eri

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