ISSUE ソーシャルグッド

5 months ago - 2016.06.10

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違法駐車をブッ飛ばせ! 車椅子の人たちへの配慮を学ばせる自動車教習所のアクロバットなレッスン「THE RAMP LESSON」

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世界最大の広告・コミュニケーションの祭典、「カンヌ・クリエイティビティ・フェスティバル」。「Cannes Lions 2015」では2015年の受賞作の中から、新たなアクションを考える刺激になるような、ソーシャルグッドな広告を連載で紹介していきます。今回ご紹介するのは、アルゼンチンでの事例です。

ちょっとだけなら大丈夫でしょ。
駐車場代、もったいないしね。

そんな軽い気持ちで、たくさんのドライバーがやってしまう違法な路上駐車。

それが引き起こすのは、渋滞や事故だけではありません。歩道から車道に出るスロープの部分に車が停められていると、車椅子の人は車道に出られなくなります。さらに、それが横断歩道のスロープだったりすると、道を渡るために遠回りをしなければいけなくなることに・・・

今回の記事の舞台、ブエノスアイレスのパレルモ地区は、特に違法駐車が多発しているエリア。そこでドライバーを養成する機関としての責任を感じた現地の自動車教習所は、あるブッ飛んだアクションで応えました。
 
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さて、そのブッ飛んだアクションとは。歩道のスロープそばに違法駐車したドライバーがクルマを降りたらすぐに、アクロバットな自転車競技で使うようなコースでクルマを挟みます。
 
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そして、そのコースを舞台に、Juan Maria Nimoさんというベテラン車椅子アスリートに思いっきり飛び跳ねてもらう動画を撮影。
 
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撮影後はすぐにコースを撤収し、放置されたクルマにQRコードつきのステッカーを貼り付けます。見慣れないステッカーの QRを読み込むと、なんとそこには自分のクルマを挟んで飛び跳ねる車椅子アスリートの動画が!
 

車椅子の人のことを、リスペクトしろよ!

そんなメッセージで締めくくられる衝撃的な動画を見たドライバーたち。彼らはきっと、驚きとともに行動を改めるようになるでしょう。教習所で車椅子の人たちへの配慮を学び損ねたドライバーにとって、忘れられない警告になるはずです。

120人以上のドライバーに対して行われたこのアクションは、SNSで100万以上シェアされ、メディアでも特集されるほどの話題に。違法駐車に対する啓蒙になっただけではなく、自動車教習所の知名度も上がり、通う人が21%も増加する結果に。

社会的な弱者ではなく、超人として車椅子に乗る人が違法駐車に「NO!」をつきつけるスタンスが痛快な、この取り組み。ふだん違法駐車のせいで車道に出る道をふさがれていた車椅子の人たちも、きっとスカッとしたのではないでしょうか。

(翻訳アシスタント:スズキコウタ/「greenz global」編集部)

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writer ライターリスト

丸原 孝紀

丸原 孝紀

greenz シニアライター 1976年京都生まれ。コピーライター(東京コピーライターズクラブ会員)。企業に社会貢献型のコミュニケーションを提案するとともに、NGO/NPOのクリエイティブを積極的にサポートしている。社会課題を解決するアイデアを提案するプランング・ユニット「POZI」のプランナーとしても活動中。

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