ISSUE ☆日本と世界のソーシャルデザイン

1 year ago - 2015.05.07

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母娘でシアトル郊外のタイニーハウスへ移住! Candice Dingさんに学ぶ、小さいけれどあたたかい暮らしを実現する方法

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暮らしを小さくし、自分の身の丈にあった自由な暮らしを実践するタイニーハウスが、今注目を浴びています。

greenz.jpでも、これまでにディー・ウィリアムスさんへのインタビューや、greenz.jp編集長・鈴木菜央さんの暮らしぶりを紹介してきましたが、そのライフスタイルに憧れを抱いていても、自分自身がその住まい方を選択したときのイメージがわかず、決断に踏み切れない方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、親子でタイニーハウスへの移住を決断したCandice Ding(以下、キャンディスさん)と母親のBaoying(以下、バオインさん)の事例から、その決断の背景と暮らしを小さくする方法を探っていきましょう。

14年前に中国からアメリカに移住した、キャンディスさんとバオインさん。ふたりがタイニーハウスでの暮らしを決断したきっかけは、申し込んでいたシニア用のマンションの建築計画が頓挫してしまったことでした。

キャンディスさんが母親とふたりで暮らすためには、ワシントン州シアトル郊外で手頃な値段の家を見つける必要があったのですが、資金の面でなかなか条件に合う家が見つかりません。

一般的に、マイホームを手に入れるには多額の費用が掛かりますが、移民で未婚のキャンディスさんにとって、それは経済的に難しいことでした。

それでも「どうしても年老いた母親と一緒に暮らし、面倒を見てあげたい!」と考えたキャンディスさんは、費用面で負担の少ないタイニーハウスに関心を持ち、30万円ほどの工費で自分でデザイン、そしてDIYまでしてしまったのです!
 
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キャンディスさんが、デザイン・DIYしたタイニーハウス

コンクリートに囲われた家に住むことだけが、良い人生ではない

こうして2人が暮らし始めたタイニーハウスですが、時には壁にぶつかることも…

かつて中国に約32坪の広いマンションの一室を所有し暮らしていた2人にとって、タイニーハウスはこれまで暮らした家の中で最も小さな居住スペースだったのだとか。

特に母親のバオインさんは、キャンディスさんほどタイニーハウスに熱心ではなかったこともあり、元々住んでいた中国の広い家が恋しくなってしまったこともあったのだそう。

キャンディスさんは、言います。

母親がしばらくの間、中国へ帰国したことがありました。そのとき、「この窮屈なスペースから出られる!」「もう振り返るときに物に当たる心配をしなくていいのね!」と、とても幸せそうでした。

ですが、実際に中国の広いコンクリートの家に戻ってからというもの、母親はタイニーハウスの写真を見るにつれ、寂しさのようなものを募らせていたそうです。

そのエピソードを受けて、バオインさんはこう話します。

中国では、人々はコンクリートでつくられた大きな家に住むことが一般的で、良い人生とはそういうものだと考えられています。

ですが私は、コンクリートで固められた中国の典型的な家と、私たちのタイニーハウスを比べ、今はコンクリートに囲われた大きな家に住むことだけが良い人生ではないと思っています。

タイニーハウスのメリットは、まず動かせること。2番目に地球への環境負荷が少ないこと。そして3番目は、経済的であること。

普通の家を建てるには多額の費用がかかり、人や環境に負担を与えますが、タイニーハウスはコストが格段に低いので、負担を軽減することができます。それは素晴らしいことだと思いませんか?

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ロフトに佇む、バオインさん。屋根裏のロフトには、開閉可能な大きな透明の窓がつけられ、月の輝きや雨を眺めることができます。

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リビングダイニング。母親のバオインさんがロフトで寝るため、夜になると、窓際の机はキャンディスさんのベッドにもなります。

母親とのタイニーハウスでの暮らしについて、キャンディスさんは言います。

母親とタイニーハウスに暮らすためには、良い関係を保っておくことがとても大切です。だって、どこにも顔を合わせないでいられるスペースはないんですから(笑)

タイニーハウスで暮らすことで、金銭的負担や心配ごとが小さくなった分、本当に大切な家族との時間や関わりを大きくしていくことができるのかもしれません。お金さえ出せばどんなモノでも手に入る現代だからこそ、「暮らしの箱は小さくても、人とのつながりが大きくてあたたかい」というライフスタイルに注目が集まるのでしょうね。

小さいけれど、実は大きくてあたたかい暮らし。みなさんも、ぜひ実践してみませんか?

[via Little Tiny House, Treehugger, Unlikely Lives]

(Text: 藤田千絵)

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