ISSUE まちづくり

1 year ago - 2015.03.21

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気がついたら、パートナーと住まいと自分のお店がそこにあった。すべてを移住先で手に入れた御田さん夫婦の“流れ任せ”の気軽な移住物語

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この記事はグリーンズで発信したい思いがあるライター、ブロガー、研究者の方々からのご寄稿を、そのままの内容で掲載しています。寄稿にご興味のある方はこちらをご覧ください。また、この記事はいすみ市で行われている「ライターインレジデンス」の一環で制作された記事です。詳しくは記事の最後をご覧ください。

東京駅から約100分。千葉県いすみ市は、いたるところで田んぼや畑、森もある梨栽培が有名な地域です。夏にはサーフィンを楽しむこともできる房総半島の東部に位置しています。ここから都心に通うこともできます。

今回は、そんないすみ市で、「green+(グリーンプラス)」というエコアパートでありマクロビオティック料理を提供するカフェを経営されている御田さん夫婦にお話を伺いました。

田舎暮らしと一口にいっても、様々な形があります。そんな中で好きなこと興味があることを生かしながら無理をしない等身大の暮らしのコツはどこにあるのでしょうか。
 
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御田勝義(おんだ・かつよし)
「green+」カフェ担当。地元で取れた新鮮な野菜を使用したマクロビオティック料理を作る。「動物性食品を使わないという制限がある中でいかにおいしく作るか」を楽しみながら、日々実践中。
御田亜季子(おんだ・あきこ)
「green+」雑貨の商品セレクト、エコアパート構想、経営担当。こどもたちを森の中で遊ばせる自然育児サークル「森のようちえん いすみっこ」代表としても活動中。

さまざまな顔をもつ「green+」

畑つきエコアパート、雑貨店、カフェそして自宅という顔を持つ「green+」。レンタルスペースとしても、英会話教室や雑誌のロケ場所として使われています。
 
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畑つきエコアパート「green+」

三方を田んぼに囲まれた広大な空間の中に、突如として現れる真っ黒な建物。初めて訪れるとその姿に驚く人もいるかもしれません。

「green+」では自然の力をあますことなく使えるような工夫がいたるところで見られます。

1階は薪ストーブがついていて、あたたかい空気を無駄遣いしないように、2階へ送るための小さな格子穴がついています。また、屋根を斜めに傾けることで、雨水タンクに雨水をためやすくする工夫も。

また、傾斜を利用して、太陽熱温水器を屋根に取り付けられればとも考えているそう。

建物の周りには高い建物や障害物がないので、お伺いした日も風が絶えず吹いていました。風の通り道があるから夏にはクーラーなしで一日中快適に過ごせるとも話してくれました。
 
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風、光をじゅうぶんに感じられる大きな窓。目の前の景色は独り占めできそう。

亜季子さん 太陽と風の力をいただきながら、環境に負担をかけない暮らしを大切にしています。日本の住宅はせっかく作っても、寿命が30年ほど。

壊してはつくり、壊してはつくりのなかで、少しでもサイクルを遅らせることを考えました。また、壊したときになるべく無駄がでないよう環境にやさしい素材を使うようにもしています。

「green+」の名前には、greenが持つ緑、環境という意味に、プラスしてそれぞれお客さんがなにかを感じ、思い出を作ってほしいという意味が込められています。

この場所であること、この形であること。すべてにこだわりを感じましたが、いすみ市にやってくるまでにどんなきっかけがあったのでしょうか。何か、深い理由でもあるのでしょうか。

まずは動いてみること、自分で感じること

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勝義さん きっかけは、おもしろい場所があるという友達の情報です。

まずは行ってみて、「Brown’s Field」というカフェでもあり、宿泊施設でもある場所で玄米、無農薬の旬の野菜を使った料理を提供するカフェ店長として働き始めました。

亜季子さん 自然が豊かで東京にもアクセスしやすい場所を探した中でいすみ市は移住者に対して、開放的だったと感じました。

土地の相場が手頃だったのも良かったです。仕事をやめ、次になにをするかは決めずにとりあえず、見学にいきました。

ここにやってきたのは流れが大きいというおふたり。ふたりの出会いは、いすみ市にある勝義さんが住んでいた古民家シェアハウスだったそうです。

楽しそう、おもしろそうと感じる方へたどり着いた結果、ふたりが出会ったことで化学反応が起き、一人では生み出せないものが生まれたのかもしれません。

目の前にいる人にとどけたい

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勝義さんの手でつくりだす、カフェの料理は玄米菜食を中心にしたマクロビオティック料理は、メニュー例として、もちきびの白菜ロールハーブトマトソース、ソイミートの治部煮、玄米揚げ餅きのこ餡、菜花とお揚げ酒粕のおひたし。週替わりメニューのため、毎回訪れるのが楽しみになりそう。

勝義さん 徹底して厳選した物で外国の○○産というものだと、結局輸送費がかかってしまう。それって誰の為だろう。おかしいよね。地域で取れた旬の野菜を使うことは誰が作ったか分かる、新鮮、地域のためにもなる。

と勝義さん。

最近では、自分で田んぼを耕し、稲の栽培もやっています。

幼いころに思いっきり自然のなかで遊んで欲しい

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どろんこになって、こどもたちは夢中でたからものさがし

「自然の中で楽しく遊んでのびのび育ってほしい」

そんな思いから、長男の誕生を機に子ども達を森の中で遊ばせる「森のようちえん いすみっこ」という自然育児サークルを立ち上げた亜季子さん。

幼い頃に実際に経験をすると、大きくなっても、その時の目でみたこと、肌で感じたこと、匂いは忘れないものになるのかもしれません。

人と人が集まった場所がいすみであり、「green+」なんです

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始めは移住のつもりがなかったけれど、気が付けば家まである。住み続ける中で感じている、いすみ市の魅力はどんなところなのでしょうか。

勝義さん 人とのつながりです。いすみ市は観光する場所は少ないかもしれないけど、チーズ職人から大工までそれぞれが色を持っている。人とのつながりが魅力です。人が人を呼んでいる感じです。

亜季子さん 買い物にもさほど困らないし、自然のなかでこどもを育てたかったので子育てでいえば良いことのほうが多いです。都会では隣の部屋に誰が住んでいるかも分からないし、知り合いもいない不安もありました。いすみではお母さん同士のつながりもあるので、心強いです。

肩の力を抜いて移住への一歩を踏み出してみる

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なによりも人とのつながりが大きいとのことですが、いろんなことに挑戦されている御田夫婦。田舎暮らしを成功させるヒントはどこにあるのでしょうか。

亜季子さん なんでもすぐには思い通りにはならないかもしれないけれど、自分がやりたいこと、人からやってほしいとたのまれたことをその時、その時でやっています。そうしていくうちに、だんだんつながりができて、想像以上の結果になることもあります。

勝義さん 引っ越し感覚でもいいと思います。僕たちには移住って意識はないんです。楽に考えることも必要かもしれません。

また手仕事、生み出す仕事を持つことも大切かもしれません。そうすれば、人から雇われることなく、自分の暮らしをもつことができるから。

今を全力で楽しんで暮らしているからこそ、笑顔がある。それは、もうすぐ1歳を迎える息子さんの好奇心旺盛にいろんなところへ、はいはいをする姿からも伝わってきました。

勝義さん 両親は昔から自分のやりたいようにやらせてくれた。息子にも好きなことをさせてあげたい。

今後の夢より今をたのしむこと

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そんなおふたりに、今後の夢を聞いてみました。

亜季子さん よく聞かれますが、シンプルに言ってしまうと、「ない」というのが答えです。目の前のおもしろそうだとおもうことに飛び込み、人との関わりの中で見つけていったものを大切にするだけです。

3月には新しい家族が引っ越してくるそうですが、その家族は「green+」に住みたくて移住してくるそう。

笑顔があふれている御田夫婦。インタビューを通して「green+」という空間は人を魅了するだけでなく、御田さん夫婦の生き方であり、思いを実現した場所であると感じました。

自分が「良い」と思う方へ向かって行動していくと気が付くと同じ思いを持った人が集まったり、自分自身の夢を実現するための一歩が踏み出せていたりするのかもしれません。

人それぞれ良いと思うものや譲れない物はちがうはず。だからこそ、そのひとにとって心地よい生活をもとめつづけることが必要かもしれないと感じました。

そんな暮らしを体現している御田さん夫婦が待っている「green+」に行ってみませんか?

(Text: 竹安華穂)

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『地方で書いて暮らすを学ぶ4日間』
この記事は、greenz.jpライター磯木淳寛による、日本初のライターインレジデンス『地方で書いて暮らすを学ぶ4日間』の講座の一環として制作されました。このプログラムは、【未来の書き手の感性を育み、「善いことば」を増やすことで、地域と社会に貢献する】ことを目的として、0円からのドネーションでおこなっています。詳細はこちらよりご覧下さい→ http://isokiatsuhiro.com/WRITER_IN_RESIDENCE.html

5/3(日)グリーンズライターの磯木淳寛さんが、取材と執筆を教えます!
ライターインレジデンス第2期「地方で書いて暮らすを学ぶ4日間0円」

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