ISSUE まちづくり

1 year ago - 2015.03.15

SHARES  

自転車が街にもたらす価値は安全性と環境だけじゃなかった! ストックホルムに建設される、つい長居したくなる駐輪場って?

stockholmbikes2

満員電車に自動車の渋滞。世界でもトップクラスと言われる日本の通勤ラッシュに、毎日苦労している方はきっと多いのではないでしょうか?

そんななか自転車通勤をする人々が増えていますが、まだまだ駐輪場が少なかったり、自転車レーンの導入が進んでいる場所も少なく、「もっと快適な自転車通勤ができる街になってほしいのに」と思っている方も多いかもしれません。

今回ご紹介するのは、スウェーデンの「Belatchew Architects」がデザインし、ストックホルムに建設される予定の駐輪場。自転車好きなら、「今すぐにでも、住んでいる街にできてほしい!」と思うこと間違いなしです。

この駐輪場の最大の特徴は、なんといっても細部まで徹底的に、自転車通勤者のためにデザインされているところにあります。

700台まで駐輪できる巨大スペースに、ヘルメットをしまうことができるロッカー。そして、スーツに着替えるための更衣室やシャワーまで準備される予定なのだとか。そして、もしも自転車が壊れてしまっても大丈夫。サイクルショップもあるので、困ったときにはすぐに相談したり修理してもらうことができます。
 
stockholmbikes1

駐輪場に、利用者が交流するスペースが広くつくられることは少ないですが、デザインを担当した「Belatchew Architects」は、憩いの場としての機能も大切にしたいそう。実際に居心地よく過ごせるようにつくられた、人々のための交流スペースやちょっとしたカフェが生まれる予定だといいます。

自転車通勤をする人々同士の交流が生まれることで、さらに通勤という時間帯を楽しめるようになりそうですね。

ストックホルムの都市計画委員であるRoger Mogertさんは、これからのシティプランニングでは自転車が担う役割について、こう話しています。

ストックホルムの都市の空きスペースはもう限られていて、このような駐輪場が将来的には増えていくでしょう。なので、未来の都市はクルマのために設計されることはないでしょう。

むしろ、自転車が安全かつ効率的に使えるように都市をアレンジしていく必要があります。そのための第一歩が、駐輪場づくりなのです。

3836171933_9b26e3701f_z
自転車好きが多く集まる、ストックホルムの街。Some Rights Reserved by EURIST e.V.

そして、デザインを担当した「Belatchew Architects」CEOのRahel Belatchew Lerdellさんは、自転車は環境や交通の問題を解消するだけでなく、街に新たな価値をもたらすと話します。

自転車という通勤手段は、大気汚染や渋滞に苦しめられている都市に住む人々にとって、とても魅力があると思います。

私たちは自動車よりも自転車の方が、人々の交流を生み出し、街に活気をもたらすことができると思うんです。なぜなら自動車よりも、小さなカフェやサイクルショップに気軽に立ち寄ることができますから。

この駐輪場は、将来的には60部屋あるアパートと合体させることも計画していて、そのアパート住民の誰もがクルマを持たない暮らしができるようになったら素敵だなと思っています。

ただ駐輪場をつくるだけでなく、駐輪場という空間そのものをデザインし、より快適な都市のあり方を目指すストックホルム。

満員電車や交通渋滞が社会的課題になっている東京も、2020年のオリンピックに向けた都市開発が進んでいますが、人々が使う交通手段のあり方を、今一度見なおさなければいけないのかもしれません。

みなさんもこの機会に、毎日の通勤を少しでも楽しくするアイデアを考えてみませんか?

(Text:岡田弘太郎)
[via fastcoexist]

writer ライターリスト

岡田 弘太郎

岡田 弘太郎

greenz ジュニアライター 1994年東京生まれ。『SENSORS』や『greenz.jp』で執筆の他、複数の媒体で編集に携わる。大学ではデザイン思考を専攻。趣味は音楽鑑賞とDJ。好きな食べ物は、きしめんです。

AD

infoグリーンズからのお知らせ