ISSUE☆おすすめの連載! わたしたちエネルギー

1 year ago - 2015.03.14

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最後まで上映できるかはお天気次第? 福岡県糸島の太陽の力でつくる映画上映会! [イベントレポート]

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わたしたち電力」は、これまで“他人ごと”だった「再生可能エネルギー」を、みんなの“じぶんごと”にするプロジェクトです。エネルギーを減らしたりつくったりすることで生まれる幸せが広がって、「再生可能エネルギー」がみんなの“文化”になることを目指しています。

昨年から全国で行われている藤野電力の「ミニ太陽光発電づくりワークショップ」。福岡県糸島市にある我が家「いとしまシェアハウス」でもこのワークショップを開催し、この日は太陽の力でジュースをつくったりポップコーンをつくったり、オフグリッドの気持ちよさを体感する1日となりました。(前回のレポートはこちら

日頃PCや携帯の充電などに大活躍してくれているこの発電機ですが、もっとエネルギーをつくる楽しさを知ってもらうべく、今回わたしたち電力とのコラボで太陽光を使った映画上映会を企画しました。使うのはもちろん、糸島の太陽光エネルギーです。

ゲストはわたしたち電力メンバーの塚越さん。せっかくならソーラーエネルギーでライブも一緒にやっちゃおう! ということで、元シェアハウス住人のまっちゃんを招いてライブも行うことになりました。

どれくらいの電気がつくれるの?

気になるのが、太陽光パネル発電機で上映とライブに使う十分なエネルギーがつくれるかどうか、というところ。
 
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ソーラーパネルを日常的に使うようになってから、どの電化製品がどれくらい電気を消費するのか、どれくらいの電圧が必要なのか、よく考えるようになりました。

というのも、電圧が足りなかったりするとすぐにインバータ(電気の直流を交流に変換する装置)が大音量で「ビーッ!ビーッ!」と鳴り出すんですね。あれ、深夜に鳴るとめっちゃ怖いんです…。

充電してみると、普段よく使う家電が意外と電気を消費するものだったり、スマートフォンがすぐに充電できて驚いたり。

それぞれの反応を見ながら自分たちが使っているエネルギーを少しずつ頭の中でイメージできるようになりました。
 
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今回の上映で強い味方になってくれたのは省エネLEDプロジェクター「QUMI Q5」。

塚越さんが持って来てくださった優れものです。しっかり明るく写るのに、消費電力は最大出力65W。私たちが使っているバッテリーだと3時間ほど上映できるとのことでした。

事前の打ち合わせで「省エネ機材を使いますし、普段使っているバッテリー1台で大丈夫でしょう!」というお話だったのですが、念のため。塚越さんが予備のバッテリーを送ってくださることになりました。

ハラハラの上映スタート!

まずは、わたしたち電力から来てくださった塚越さんのプレゼンテーション。みんな電力の活動や今回の太陽光パネル発電機の仕組み、つくり方などを詳しく説明してくれます。
 
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そのあとは、ソーラーエネルギーを使ったライブ! 軽やかな歌声が響きます。
 
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それから、いざ上映会へ!

部屋の中のすべてのコンセントを抜くと、ぱっと電気が消え、まさにこの空間がオフグリッドな状態に…!

暗くなる会場に、なんとなーく緊張感が漂います。
 
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どきどき。

そしてPCとプロジェクター、スピーカーをバッテリーにつなぎ、作動させると…

つ、ついたーーー!!!
 
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スピーカーの音も、映像も、問題なく綺麗に写ります。

上映した映画は『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』。

この映画は、現代芸術家ヴィック・ムニーズが世界最大のごみ処理場で働く若者たちの人生をアートで変えていくドキュメンタリー。アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にもノミネートされた名作です。

上映が始まると、まず作品の中に出てくる巨大なゴミ処理場に圧倒されます。

トラックで次々と運ばれてくるゴミたちも、もともとは誰かの家から持ち込まれたもの。ゴミを出す人々のなかで、このゴミの山を想像できる人がどれだけいるでしょう。

「自分たちの暮らしのゴミがどこに行ってるのか分からない」そんな「過程」が見えないという問題のことを考えていくと、ゴミ問題ってエネルギー問題と共通する部分が沢山ありますよね。

…と順調に上映がスタートしたかと思いきや、上映の途中でインバータから「ビーッ!ビーッ!」というあの大きな警告音が。どうやらバッテリー内のエネルギーがなくなってしまったようです。
 
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よくよく考えてみると上映会前の数日間、糸島は雨が多くて満タン状態にはできていなかったのかもしれません。頑張って充電してはいたものの、自然をコントロールすることはできません。

ちょっと残念ですが、すかさず塚越さんが持って来てくださったバッテリーと差し替え。神奈川のソーラーエネルギーにバトンタッチです!

神奈川のパワフルな(?)太陽光をいっぱいに閉じ込めたバッテリーは見事上映最後までしっかりと役目を果たしてくれました。よかったよかった。

ちょっとハラハラの上映会ではありましたが、無事成功して一安心。

そのあとは、上映会のことや、映画を見た感想をシェアするワールドカフェの場を設けました。
 
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上映会が一時ストップして驚きましたが、これが逆に太陽光を使っている良い実感になりました。そして、ハプニングも楽しめるような参加者の方のあたたかい雰囲気も心地よかったです。

今日の上映会や映画の内容を見て、私たちが使っている電気がどういうふうにつくられているか、出したゴミがこの先どうなるのか、普段の暮らしの見えない部分を想像することの大切さを実感しました。また開催してほしいです!

上映を終えて

今回の上映会を通じて、自分たちでつくったエネルギーが使えるのも嬉しいけれど、コンセントさえつなげば、すぐに電気が流れる電力会社さんのありがたみもひしひしと感じました。

でも、ただ「消費」「購入」するだけじゃなく「自分たちでつくれる」という選択肢があることが、すごく大切なのだと思います。

実は先日、使われなくなったソーラーパネルを10枚ほどもらってきました。もう少ししたら、今回上映会に使用した太陽光パネル発電機と併用して、シェアハウスのオフグリッド化を進めていこうと思っています。

いきなり全部の電気をまかなおう!なんて気負わずに、楽しみながら手づくりのエネルギーを増やしていけたら楽しいですよね。

「ソーラーパネルの設置はハードル高いな」という方は、まずはコンセントの先を想像してみることから始めてみませんか?

太陽光を使った上映会に参加するのも良いですし、誰かとエネルギーの話をすることだって立派な「エネルギー自給」への第一歩です。

エネルギーをつくること。今回みたいに一筋縄じゃ行かないところも全部含めて、とっても楽しいですよ!

writer ライターリスト

畠山千春

1986年生まれ。カナダ留学後、ウェブマガジンgreenz.jpインターンを経てNGO/NPO支援・映画配給事業を行う会社に就職。半農半Xのワークスタイルを目指し、オフィス隣の小さな畑で野菜を育てる。大の旅好きで、世界のエコビレッジを訪問しサステナブルな暮らしを体験。2011年より屠殺を学び、鶏を絞めて食べるワークショップを定期的に行なっている。福岡に移住した今では、畑付き・鶏付きシェアハウスを作るのが目標。 サイト:ちはるの森

partner パートナーリスト

GREEN POWER

わたしたちエネルギーは、エネルギーを、じぶんごとにして楽しむプロジェクトです。エネルギーを減らしたり、つくることを楽しむ。つくったエネルギーで得られる楽しさ、幸せをみんなで共有する。エネルギーで地域が自立する。今、そんな試みが全国に広がっています。わたしたちは、greenz.jpの記事をつくること、グリーンズの学校で共に学ぶことなどを通してそんな動きをサポートし、そして共に歩みたいと思っています。 このプロジェクトは、経済産業省資源エネルギー庁GREEN POWER プロジェクトの一環で進めています。 ⇒ 特集「わたしたちエネルギー」FacebookページGREEN POWER プロジェクト WEBサイト

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