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足りないのは資源じゃなくて、私たちの意識だった! 大和総研・河口真理子さんに聞く「持続可能な未来のために人と企業ができること」 [イベントレポート]

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この記事は、グリーンズの取材・ライティング講座を受けた中学生・高校生による、(一社)持続発展教育振興機構主催「サマーセッション2014」のレポートです。

みなさんは、「自分ひとりでは、地球のために何をしても無駄なんじゃないか」と思ってしまうことはありませんか?

今回は、8月17日〜20日に開催された、中高生が持続可能な社会について学び、考えるイベント「サマーセッション2014」の中から、2日目に行われた基調講演のレポートを通じて、私たちがいま地球のために何ができるのかについて、みなさんと一緒に、考えてみたいと思います。
 
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講演のテーマは「持続可能な社会のために、企業と個人は具体的に何ができるのか?」。講師は株式会社大和総研で主席研究員をされている河口真理子さんです。河口さんは、次のような話をしてくれました。

人類が地球と”共に”生きるという意識を持たずに発展を続けていることが、環境破壊につながっています。そもそも地球にいま足りないのは資源ではなく、私たちの意識なんです。

私たち消費者は、数十年前までは原産地を確認し製品の良さを求めていましたが、今は「とにかく安く手に入れたい」という気持ちに変化しています。企業も私たちのニーズに応えようとして安くつくろうとするために、労働や資源のことなどを無視しなければいけなくなってしまっているのです。

私たちにできることは、必要以上の食品や物を買わないことや、地産地消に努めること。そして良い物を長く使おうという意識変換を起こすことです。

河口さんのお話で一番驚いたのは、「私たちが企業を動かすことができる」ということでした。また、「人間の地球への関わり方次第で、未来はよい方向に変わる可能性がある」と聞いて、「そもそも私たちが地球を変えられるのだ」と思えるようになりました。
 
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講義の後は、「一人一人が明日から未来のためにできること」「大人になってからできること」についてグループワークが行われました。

今回、この講義を通じて、「まずは私たちの価値観や生活スタイルは変わっていくべきである」ということを学びましたが、これはもしかしたら、「日本古来の自然を生かした文化が減少している」問題などの解決にも生かせるかもしれません。

わたしたちがつくれる未来は、空まで届くような高い建物や空飛ぶ車のある未来だけでないからです。

環境を活かした自然と共存する生活は、今のテクノロジーと昔の良さを融合させた豊かな生活を与えてくれるはず。まずは日本らしさ、昔の生活スタイルの良さを生活の一部に取り入れてみませんか?