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エネルギーの”見える”化を進めよう! green drinks 静岡「エネルギーの話をしよう。〜新年会もやります!」[イベントレポート]

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わたしたち電力」は、これまで“他人ごと”だった「再生可能エネルギー」を、みんなの“じぶんごと”にするプロジェクトです。エネルギーを減らしたりつくったりすることで生まれる幸せが広がって、「再生可能エネルギー」がみんなの“文化”になることを目指しています。

2月22日(土)に開催された15回目のグリーンドリンクス静岡は、グリーンズと藤野電力のプロジェクトである「わたしたち電力」の発電体験ワークショップ。グリーンドリンクスがテーマに掲げる”持続可能な社会”にずばり直球でアプローチする回となりました。

わたしたち電力は、再生可能エネルギーをみんなの“じぶんごと”にするプロジェクト。今回の講師は「電力を自分でつくる・ためる・つかうことでエネルギーの“見える”化、電力に対するその人なりの解釈をして欲しい」との思いで全国各地でワークショップを開催している藤野電力の小田嶋電哲さんと高橋靖典さん、そしてグリーンズの小野裕之さんです。
 
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前半のトークライブでは、写真を見ながら藤野電力やわたしたち電力の紹介をしていただきました。

これからのエネルギーは”使用量を減らす・自立分散”がキーワード。独立型のミニ太陽光発電システムを作ることで自分で電気を「つくる・ためる・つかう」ことを体験し、普段なかなか気に留めることのない電力についてその人なりの解釈で楽しく利用方法の研究と工夫をして欲しい、と小田嶋さんは語ってくれました。さらに静岡が高橋さんの地元であることも発覚! 嬉しい偶然です。
 
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さて、後半はお待ちかねのミニ太陽光発電システムを作るワークショップです。キットの中の各パーツは、どれも市販されている物なので、自分で新しく作ったり拡張したりすることも可能という優しい設計。

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今回静岡では、お2人がキットを購入。他の参加者は。2グループに分かれて一緒に作ったり、見学をしました。購入を決めた理由をインタビューしてみたところ、

自由になりたいから。電力もそのひとつ。電力会社に支配されしまうことに抵抗を感じて。

ソーラーパネルが欲しかったから。自分ひとりだと作れるか不安で・・・でもみんなと一緒に作れるなら安心です。

という言葉を聞くことができました。

一方、小田嶋さんからは電気のお話。学校で習った記憶がうっすらあるような・・・。そんな私にもわかりやすく、基本からおさらいをしてくれました。

電力(W)は電圧(V)×電流(A)で表されること、1時間あたりの電力量は”Wh”、明るいときに発電し暗くなっても使えるように貯める必要があること(明るいときにライトをつけても意味ないですもんね!)、直流と交流の違いと使い分けなど。改めて「そうだったのか!」の連発。エネルギーの無駄を減らすことのできる情報も盛りだくさんでした。
 
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さて、いよいよ組み立てスタート。クリッピングプライヤーという道具を使い、パネルとバッテリー、コントローラをつなぐ線を加工していきます。

銅線を傷つけないように被覆を剥いていくのですが、この作業がなかなか難しい! 参加者の皆さんも順番に挑戦してみますが・・・苦戦。見かねた小田嶋”先生”がいとも簡単にスパッと被覆を取り除く姿に、歓声が起こりました。ひとつのものを一緒に作っていく間に、自然と参加者同士も打ち解けることができるんです!
 
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最初は使い慣れない工具や部品でしたが、時間が経つにつれてだんだんとコツが掴めてきました。作業に抜けや不備がないようみんなで確認しながら進めていき、気がつけば3時間が経過!こうしてこの日、また新たに2つのミニ太陽光発電システムが誕生しました。
 
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普段何気なく使っている電気。当たり前のように感じているけど、実はそうではないのですね。”てづくり”をしてみると、そのことを実感することができます。さらには生まれた電力に対して、愛着さえ湧くような気がします。

静岡に暮らす私たちは、子どもの頃からずっと”東海地震が来る”と言われて育ちました。今回のワークショップを機に太陽の力で生まれた電力で何をするかを考えた時には、やはり地震のことを思って、充電式の乾電池をコンスタントに充電できるのが魅力的だなと思ったりしました。

大切なのはこんな風に、エネルギーのことを”自分”の近くにぐっと引き寄せて考えてみることなのかもしれません。このミニ太陽光発電システムと共に暮らしていたら、どんどんと身近なものになっていきそうですね!

(Text: 山本紗佑里・井上泉)
(写真: 水田佳宏)