ISSUE☆連載 DIYウェディング見本帖

2 years ago - 2014.02.25

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みんな、どんなコンセプトで結婚式を挙げているの?“ふたりらしい”手づくり結婚式の実例を紹介! [DIYウエディング見本帖]

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江戸川の河川敷に架かる橋をバージンロードに見立てて。装飾も、新婦自らがイメージを描き、そのイメージをもとにお友達が仕上げました。 写真:さいとうちさと

「もし自分が結婚するとしたら、どんな式にしよう?」相手がいる方もシングルの方も、一度は想像したことがあるのではないでしょうか。どんな場所で、どんな装飾で…と夢が広がりますよね。

その夢を自分たちの手で叶えようと、ここ数年で結婚式を自分たちで“DIY”する人も増えてきました。既存のフォーマットに合わせるのではなく、「こんなことしたい!そのためにどうする?」と頭を絞り、友人たちの手を借りながらみんなでつくっていく。そういう結婚式は“ふたりらしさ”が出ていて、出席しているほうも楽しいものです。

でも、実際に自分で結婚式を挙げようと思うと、「会場はどうやって探そう」
「屋外を予定していて、もし雨になったら…」と、気になることがたくさん出てくるはず。

そこで、greenz.jpではこれから、「アウトドアで結婚式をしよう!」をテーマに新しい形の結婚式を提案する「H.O.W(Happy Outdoor Wedding)」と一緒に、「結婚式をDIYするコツ」を連載形式で探っていこうと思います。(※H.O.W柿原さんとgreenz.jpライターによるこちらの対談記事も合わせてご覧ください)

第一回目となる今回のテーマは、結婚式を手づくりするにあたって一番大事な「コンセプト」。まずは、H.O.Wがサポートした素敵なコンセプトの結婚式を一緒に見ていきましょう。

まちの魅力をみんなと共有したい! 地産地消の結婚式

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いつもの河川敷が、一日だけの結婚式会場に! 朝から始まった会場作りには、新郎新婦のお友達も参加! 野原の上では、子どもたちも安心して遊べます。 写真:さいとうちさと

最初にご紹介するのはこちら、千葉県松戸市の江戸川河川敷で行われた結婚式です。

新郎新婦である星野夫妻は松戸在住で、新婦はgreenzでもおなじみのクリエイティブなまちづくりを行う「MAD City」の仲間です。結婚式では「大好きな松戸をたくさんの人に紹介したい!」というコンセプトのもと、松戸のリソースをフル活用。

松戸産の食材を中心に松戸出身のフードデザイナーに料理してもらい、地元の劇団の座長が司会のマイクを握り、地元のアーティストやおじさまフォークバンドが演奏を担当。さらに新婦自らが手作りした会場装飾など、地元の人も、松戸に集う人々の多彩さを再確認し、「このまちの資源を使えばこんなに幸せな結婚式を自給できるんだ!」と驚いたそう。
 
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松戸出身のフードデザイナーが腕をふるったアイデアいっぱいの料理で、200人以上のゲストも大満足。
料理:NEXT KITCHEN 写真:さいとうちさと

また、もうひとつ大事にされたコンセプトが、「江戸川河川敷の楽しさを味わってもらう」こと。松戸駅から歩いてすぐのところにある河川敷は、地域住民がふらりと立ち寄る憩いの場。青空の下、川を眺めながらみんなで過ごす松戸の暮らしの心地よさを知ってもらおうと、地元で愛されている河川敷が会場になりました。

でも、河川敷は式への招待者以外の一般の人々も通る場所です。そうした人々にも楽しんでもらうため、会場の横でマーケットを開催。地元のカフェなどが食べ物や飲み物を出し、招待客以外の人もキャッシュオンでごはんを食べられるようにしました。実際、たまたま通りかかった人が参加して楽しんでいたそう。想像するだけでウキウキしちゃう光景ですね!

ホテル跡を会場に! 歌あり踊りありの結婚式

次に紹介するのは、千葉県富津市金谷のシェアアトリエ「KANAYA BASE」で開かれた結婚式です。新郎新婦には、「2人が大好きな音楽を演奏したい。そして、歌やダンスが得意で芸達者な家族や友人にも披露してもらいたい」「食事は食品会社の同僚たちにも作ってほしい」と、やりたいことがたくさんありました。
 
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美しい海に隣接するKANAYA BASE。集まったゲストは、お昼から日暮れまで、たっぷりと新郎新婦との楽しい時間を過ごしました。 写真:黄瀬麻以

アイデア満載のコンテンツや大勢が参加する音楽の演奏は通常の式場ではなかなか難しそう。相談を受けたH.O.Wは、“思い切り歌と踊りを楽しめる場所”として、連携フィールドのひとつである「KANAYA BASE」を紹介しました。
 
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セレモニーステージとして活躍したのは、営業当時はガラス張りの円形浴場だった場所。なんと、地元の大工さんたちが「これを機会に」と修繕に着手してくださいました! 写真:黄瀬麻以

「KANAYA BASE」は、10年ほど閉鎖されていたホテル&フラワーハウスをリノベーションし、まちづくりの拠点として蘇らせた場所です。訪れた新郎新婦は、海の見える広々とした空間、そして、運営のために地元で活動する人々に出会い、このスペースに一目惚れ。海辺の空間で2人の大好きな「歌と踊り」を心から楽しめる一日が実現しました。

「つくる」と「意味」にこだわった結婚式

続いて、奥多摩の「おくたま海沢ふれあい農園」で開かれた結婚式。新郎新婦のこだわりは、「ふたりで式をつくること」。

普段から、プログラミングや手芸など、お仕事でも趣味でも「つくること」を楽しんでいるふたりが、H.O.Wサイトに掲載された先輩カップルさんたちの実例ストーリーを見て、「やったことないけど、私たちにもきっとできるよね、やりたいよね!」と開催を決意したのだそう。
 
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奥多摩を選んだ理由には、景色の良さなどに加えて、温かく歓迎してくださる地域の方との出会いもありました。 写真:望月小夜加

ふたりが考えた「ふたりで式をつくること」とは、「まずは、ひとつひとつのモノ・コトの意味をふたりで確認する。そして、得意なことを活かしてできるかぎりハンドメイドして、等身大であたたかく、楽しい式をつくろう」ということでした。

自分たちでできることは自分たちで。既存のルールに囚われるのでも、並べられた選択肢から選ぶのでもなく、本当の意味での「私たちらしい宣言の場」を描き続けた新郎新婦。新婦がつくったクロスステッチのウェルカムボードや装飾には秋色をあしらい、招待サイトも新郎が自ら制作しました。

そして、プログラムの流れや料理、空間デザイン、音楽など、自分たちではできない部分は、自分が選んだ人に依頼。その場合でも、「こういう意味を込めて、こんな感じにしたい」という希望を自らの言葉でちゃんと伝えたといいます。

そうやって、「つくる」や「意味」にこだわって共同作業を重ね、たったひとつの結婚式をつくりあげました。
 
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料理では、ふたりの出身地と、式の会場である奥多摩の食材を集めました。 写真:望月小夜加、料理:MOMOE

H.O.Wに聞く、コンセプトのまとめかた

どの式もとても素敵で、新郎新婦の人柄がにじみ出ていますよね。でも、いざ自分の番が来たら、「あれもしたい」「これもしたい」と詰め込みたくなり、混乱しそうです。H.O.Wに相談するカップルたちは、どんな風にコンセプトを決めていくのでしょうか。

H.O.W代表の柿原さんと、プランナーの富田さんに聞いてみました。
 
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H.O.W柿原さん

柿原さん H.O.WではDIYでアウトドアウェディングをしたいと計画中のカップルさんが困ったときのために、プランニングサポートとして個別相談会への申し込みを受け付けているのですが、そこではまず「アウトドアウェディングで実現したいこと」を10個書き出して、それに優先順位をつけていただきます。

ご本人のなかで改めて整理された項目に対して、これまでの実例ももとにH.O.Wが実現のためのアドバイスを行い、具体的なイメージや準備計画を練っていきます。

この「書く」という作業が重要です。頭の中で考えているだけだと、どうしても漠然としがち。何のために手づくりするのか、どういう世界観を実現したいのか、書き出すことで考えを整理するんです。

富田さん でも、この段階ではまだ矛盾していることもあったりします。たとえば、「森の中で招待客が景色やまわりの人との会話を楽しめる会にしたい」と書いてある一方で、「中央にステージをつくって映像を上映したい」と書いてあったり。昼間の屋外で映像を上映するのは難しいし、みんなが中央を見ていたら景色や会話を楽しめませんよね。

「映像は結婚式の定番だから一応入れておきたいと思っただけ」ということだったら思いきって上映を省くのも手だし、どうしても上映したい理由があるなら上映会場を屋内にしたり、開催を夕方からにするのも手ですよね。どちらのほうが優先順位が高いのかを考えて、削ぎ落としていきます。
 
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H.O.Wプランナーの富田夏美さん

柿原さん もし、「最高に自分好みの椅子をつくろう」と思ったら、何回もスケッチしますよね。どんな材がいいのか、どんな形か、頭の中で具体的にイメージして紙に描きながら、「ここはちょっと違うな」と足し引きしていく。それと同じです。実際にフィールドに足を運んで考えるとさらにイメージしやすいと思います。

富田さん 「自由に楽しんでほしいからピクニックシートで」「厳かな雰囲気を出したいから着席で」など、「どんな風に楽しんでほしいか」が決まると、具体的に会場設営や装飾に落とし込んでいけますね。「海が好きだから青と白で」など、テーマカラーを先に決めてしまうのもおすすめです。

柿原さん 結婚式を手づくりすると、その過程でいろんなことを考えると思います。「自分が大事にしたいものってなんだろう?」「相手が大事にしたいものってなんだろう?」「私たちって、何があれば幸せになれて、何はそんなに必要じゃないんだろう?」と、お互いのことを知り、「この人と一緒ならこんな楽しい時間をつくれるんだ」と実感するはずです。夫婦の最初の共同作業は、ケーキ入刀じゃなくて結婚式の準備そのものなんですよね。

そうやって手づくりした結婚式は、招待客に「このふたりってこういう人なんだ、だからこういう式なんだ」と知ってもらうプレゼンテーションの場にもなると思います。大変かもしれませんが、ぜひ楽しみながらつくりあげてほしいです。

(インタビューここまで)

H.O.Wでは、相談に来た方から希望があれば、H.O.Wでサポートする結婚式に1日お手伝いとしての参加を提案しているそう。一度でもアウトドアウエディングの現場を経験すると、さまざまな発見をし、イメージが具体化され、自分たちの結婚式に活かせるからです。

自分たちで自由にコンセプトを決められるのがDIYウェディングの魅力。以前からやってみたかったことに挑戦したり、自分たちが好きなことや大事にしていることを友人や家族と共有したり…。せっかくなら、思いきり自分がグッとくるコンセプトを考えて、実現したいものですね!

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Happy Outdoor Wedding

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hidaemi

hidaemi

greenz.jpエディター/ライター 1984年2月29日生まれ。茨城出身、神奈川在住。 「地域」「自然」「生きかた・働きかた」をテーマに、書くことや企画することを生業としています。虹を見つけて指さすように、この世界の素敵なものを紹介したい。 HP:http://www.cotohogu.com/ blog:http://himaemi.blog.jp/ twitter:@emi229「東北マニュファクチュール・ストーリー」というサイトを、一般社団法人つむぎやと一緒に運営しています。 ・日本橋のシェアオフィスにて、気ままなごはん会「6階食堂パルプンテ」を開催。日によって美味しさにばらつきがある、適当な会です。

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Happy Outdoor Wedding(H.O.W)は、「幸せな時間を自分でつくるための選択肢」を増やしたいと考えています。 キャンプ場や草原、山、河川敷、ふるさとで自分たちらしい結婚式を開きたい。「だけど、どうやって?」。その疑問を、これまでのカップルさんの事例とたくさんのアイデアをもとに、ひとつずつ解いていきます!

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