ISSUE まちづくり

2 years ago - 2014.01.29

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最小限の仕掛けで最大限の効果を!”家のフェンスをとるだけ”で生まれた、ご近所の意外な変化とは?

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みなさんは、近所の人を家に招いて一緒にご飯を食べることはありますか?ご近所の人とはぜひ仲良くしていきたいですが、そのきっかけづくりは意外と難しいですよね。さらに、近所の人とモノや場所をシェアするとしたら、いったいどう始めたらいいのでしょうか。

今回は、ある夫婦が考えた、とってもユニークなご近所付き合いの始め方をご紹介します。


Kevin Wolf(以下ケビンさん)とLinda Cloud(リンダさん)は、米カリフォルニア州デイビスの郊外に住む環境活動家。1986年のある日、二人がご近所付き合いのために思いついたのは、”隣の家とのあいだにあるフェンスを取り除く”というシンプルなアイデアでした。
 
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柵を取り除いてつながった庭

すると、近所に住む友人がふらっとやってきて、一緒に夕飯を食べるようになりました。さらに近くの土地を友人が買い、彼らもフェンスを取り外して住むように。そうやって少しずつ、夕飯の輪はどんどん広がっていったのです。

そして2005年、二人は近所に一軒家を買いました。ここは自分たちが住む家ではありません。この家にランドリールームとキッチンのある大きなダイニングルームをつくり、近所の人に開放したのです。
 
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ケビンとリンダが近所の人に開放している家

使いたい人は月に25ドルを共有費として払い、この家を第二のリビングとします。最近では月に一回、近所の人で組んだバンドやアーティストを招いてのライブやコンサートが行われたりもしているようです。

他の家の人々も、ちょっとした使用料をもらい自分の家のジャグジーを開放したりと、いつの間にかまち全体にシェアの輪が広がっていきました。
 
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この仕組みのポイントは、土地も家も庭もどれも共同購入ではないこと。言わばケビンさんたちの私有地なのです。

これはいわゆるコミューンではありません。今の仕組みでは、すべての土地は私有だからです。私たちは自分たちの家に住んでるし、自分の庭を持ってる。その自分たちの持ち物をシェアすることを、私たちは選んだのです。

人それぞれ、または気分によっても、ちょうどいいと感じる距離感は違います。それを自由に選択できるようにすることが、長くシェアを続けていく秘訣なのかもしれませんね。

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月一のライブの様子

30年にかけて少しずつ育っていったご近所付き合いですが、すべてのはじまりはフェンスを外してみることでした。ご近所づきあいや、まちづくりのヒントは、そんな”当たり前”とされている壁を少しだけ壊してみることから始まるのかもしれません。

あなたも身近な”当たり前”をちょっと見直してみませんか?

(Text:小貫友里)

[via FASTCOMPANY,N Street Cohousing]

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