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3 years ago - 2013.10.17

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標識やトイレが川に浮かぶ!タイ発、洪水のために必要なデザインを提案する「Design for Flood」

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600万ヘクタール。これは2011年にタイで発生した大洪水時の浸水面積です。これはなんと、日本の東北地方に匹敵する広さでした。(参考: wikipedia

この洪水は数ヶ月にわたって続き、多くの人々の暮らしに影響を与えました。今回は、その大洪水をきっかけに生まれたデザインプロジェクト「Design for Flood(洪水のためのデザイン)」をご紹介します。

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タイでは、いままでに何度も洪水による被害が発生しています。WWF(世界自然保護基金)の調査によって、バンコクが「アジアで5番目に自然災害に弱い都市」に選ばれたこともあり、今後も発生する洪水への対策がより強化されたのです。

そこでバンコクのクリエイティブ・デザイン・センター「TCDC」がはじめたのが、被災者の”生活の質”を上げるためのデザインコンペでした。

現地調査によって引き出されたニーズを元に、最終的に10個のデザインが受賞。2012年12月からタイで行われた展示会にて一般公開されました。10月24日まで神戸KIITOで開催中の「EARTH MANUAL PROJECT展」でも展示をみることができますが、今回は一部をダイジェストでご紹介します。

浮かぶ標識から浮かぶトイレまで

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まずは浮かぶ標識です。危険情報や交通ルールはもちろん、被災者の場所や電話番号、必要な物資を記入することもできます。洪水時は移動が難しくなるので、情報共有や助けを呼ぶための選択肢として重宝しそうですね。

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こちらは浮かぶ水位計。水の深さを外側からでも確認できるようにしてくれます。洪水が発生しても人々には暮らしがあるので、移動が必要なケースが当然でてきます。そのときにこれを頼りに進めば、安全性が高まるというわけです。

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そしてトイレも水に浮かべます。水に浮かぶのはもちろん、大と小の利用スペースが別々になっていて、石灰と塩素の効果で臭いを抑えることができる優れもの。衛生面はもちろん、水を一切使わないデザインにすることで、環境への配慮も高めています。

自然をくい止めようと対抗するのではなく、うまく”共存”しようと生み出されたこれらのデザイン。日本でもゲリラ豪雨や「経験したことのないような大雨」が連続するなど洪水の危険も増えてきているので、参考になる部分が多そうですね。

みなさんも万一のときに備えて、考えはじめてみませんか?

(Text:江里祥和)

[via TCDC, Design for Flood]

神戸の「KIITO」で、「Design for Flood」を観てみよう
EARTH MANUAL PROJECT展

writer ライターリスト

江里祥和

江里祥和

greenz ジュニアライター おうち菜園広報/共同創業者 1987年大阪生まれ、千葉県育ち。中学時代3年間をサイパンで過ごす。2012年4月より世界各国の農地を巡る旅に。旅中、ヨルダンでアクアポニックス(さかなで野菜を育てる農業)に出会う。2013年4月に帰国後、パートナーと出会い、日本にアクアポニックスを広めるために2014年4月に株式会社おうち菜園を共同創業。雑誌「EARTH JOURNAL」にて「アクアポニックス通信」を連載中。 公式サイト: http://aquaponics.co.jp Facebook: Yoshikazu Eri

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