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明るさも色も自由自在!スマホでコントロールできる、史上最も賢い電球「LIFX」[green power funding]

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全4回のシリーズ「green power funding」では、クラウドファンディングによって生まれた自然エネルギーの普及を支えるプロダクトを紹介する、インターン宮本くんのマイ企画です。今回は【つかう】プロダクト!

1879年にエジソンによって発明されて以来、電球には、100年以上にわたって大きな変化がありませんでした。スイッチONにするとライトは100%点き、スイッチOFFにするとライトは100%消える。そしてある日突然、何の予兆もなく寿命を迎えてしまいます。

このように長い間変わらずに人々の暮らしのなかに存在し続ける電球というものを、現代の技術で再発明したらどうだろう?ふとそんなことを友だちと飲んでいる最中に思いついたのは、オーストラリアのデザイナー Phil Bosua(以下 フィルさん)。酒場で生まれた彼のアイデアは、今、電球の歴史を変えようとしています。

第3回目の [green power funding] では、フィルさん自身が”史上最も賢い”と呼ぶ電球「LIFX」を紹介します!


LIFXの驚くべき賢さ

簡単セットアップ

準備は簡単。LIFXを今までの電球と取り替えて、iPhoneやAndroidのアプリをダウンロードするだけです。それだけで、部屋の電球をスマホからWi-Fi経由でコントロールできるようになるのです!

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明るさの調節が自由自在

ONとOFFだけでない、必要な量の光を選ぶことができます。

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好きな色の光で

夕食のとき、本を読むとき、リラックスしたいとき。シーンに合わせた部屋の雰囲気を光で創出してみてはいかが?

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タイマー設定

太陽が沈むに連れてだんだん明かりを強くしたり、ゆっくりと明かりを消すことで眠りを助けることもできそうですね。

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自動でON/OFF

モーションセンサーで人を感知し、自動でON/OFFをしてくれます。これでもう、消し忘れることはありません!

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スマホをなくしても大丈夫

従来通り、スイッチを使って点けたり消したりすることもできるので、スマホをなくしても安心ですね。

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他にもメールやSNSの通知を光で知らせてくれたり、音楽を光で可視化することもできるんだそう。フィルさんは、LIFXのインパクトをこう語ります。

LIFXは人々の行動を変えてしまうでしょう。人々が家のなかでどう光と付き合うか、という行動をね。

 

環境にやさしいLIFX

LIFXは、ただ便利なだけではありません。環境にもやさしい電球なのです。

従来の白熱電球に比べ、LIFXで使われるLEDライトのエネルギー消費量は約1/10。寿命は40,000時間、約25年使うことができるそうです(cf. KICKSTARTER)。
 

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エネルギー消費量の比較。上から白熱灯、ハロゲン電球、コンパクト蛍光灯、LIFX LED。

家庭で使う電力の20%は照明が占めると言われています。「電球をLIFXに替えることは、最も簡単にできる環境への取り組みのひとつ」というKICKSTARTERページでの説明にも納得ですね。

クラウドファンディングの爆発力

フィルさんは、米クラウドファンディングサイト「KICKSTARTER」を使って、1つ$69(約7,000円)でLIFXのプレオーダーを募りました。すると、7日間で8600人以上のバッカーから$1,308,591(約1億3000万円)、なんと目標金額の13倍以上のファンドが集まり、初回生産分はその後すぐに売り切れになってしまったのです!

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2012年 9/15 – 11/14 の60日間で行われたファンドの、最初の1週間の記録。

その資金をもとに、第1弾の発送として25,000個のLIFXが今年6月に世に送り出されました。そして現在第2弾として、100,000個のLIFXを2013年9月に発送予定。LIFXのサイトでただいまプレオーダーを受け付け中なので、ほしい方は売り切れになる前にぜひ予約してみてください!

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第2弾は1つ$79(約8000円)で販売中。サイトには ✭ Yes, we ship to JAPAN ✭ の文字も!

ついに電球が再発明されるときがきたのです。

とフィルさんは言います。

おそらくこれでも遅すぎたくらいでしょう。だからこそLIFXプロジェクトはこんなにも速く、熱狂的な支持を受けて実現したのです。

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フィルさん

日常のなかの”当たり前”を考えなおしてみる。暮らしを変えるアイデアは、そんな発想から生まれるのかもしれないということを、LIFXは教えてくれています。そして魅力的なアイデアが多くの人々に受け入れられたとき、クラウドファンディングの爆発力は、何にも勝る追い風となるのでしょう。

まだまだ始まったばかりのLIFX旋風が、これからどこまで拡大するかが楽しみです!

 
(Text: 宮本裕人)

[via LIFX, KICKSTARTER, news.com.au, TechCrunch]