ISSUE エネルギー

3 years ago - 2013.05.25

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飲料水の”生産地”はホテル!水が循環するタイのサステナブルリゾート「シックスセンシズ・ヤオノイ」

かわいらしい”レモネード瓶”に入った飲料水。

かわいらしいレモネード瓶に入った飲料水

蛇口から出る水をそのまま飲むことができない国が多い東南アジアでは、ホテルのお部屋に無料の飲料水ボトルがお部屋に常備されています。客室のテーブルの上に何気なく置かれた飲料水。実は、ホテルの敷地内で作られていると知ったら驚きませんか?

タイ南部のリゾート地、プーケット島とクラビ県のほぼ中央に位置するパンガー湾に浮かぶ、ヤオノイ島。そこにひっそりと建つ「シックスセンシズ・ヤオノイ」は、都会の幻想から離れ、地域や環境と共存共栄に努める新しいタイプのラグジュアリーな隠れ家的リゾートホテルです。

まずは、施設をご案内。

2007年にオープンした「シックスセンシズ・ヤオノイ」。25エーカー(東京ドーム2個分)という広大な敷地内は、森林の中に宿泊施設ができてしまったと言っても良いほど多くの緑が茂る素敵なリゾートホテルです。

敷地内の至る所に、プライベートビーチに流れ着いた流木を、高価な美術品の代わりにオブジェとして置くなど、室内にいても自然を一体に感じられる安らぎの空間作りも定評があります。ヴィラスタイルの57室すべてにプライベートスイミングプールと専属バトラーが付く5星クラスのホテルです。

美味しい食事に定評があるこちらのリゾートには、タイ料理専門のレストラン「The Living Room」と敷地内で育てられた有機野菜&ハーブをたっぷり使用したメニューをいただけるイタリア料理レストラン「The Dining Room」のレストラン2箇所。

ギャラリーやライブラリーが集まった「The Main House」という建物の2階はパンガー湾ならではの奇岩群と海を眺めながらタパスやドリンクをゆったりと楽しめるバーエリア「The Ten」など施設も充実。

施設内にある、ハーブや食品を独自にブレンドした「フードコスメ」を使用した極上の施術が定評の世界的に有名なスパ「Six Senses Spa」は、特に注目したい設備の一つです。

 

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海が一望できる”オーシャンパノラマ・プールビラ”のお部屋

 

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タイ料理レストラン「The Living Room」からの眺め

 

自然を五感で堪能しながらお酒を楽しめるBarスペース

キーワードは「低炭素」

ただ豪華なだけではありません。「自然との共有」をスローガンに掲げるこのホテルでは、1992年にブラジル・リオでの地球サミットで採択された「アジェンダ21」の基づいたホテル運営を行っているのです。

例えば、2008年から水の運搬によって歳出する二酸化炭素排出量を減らすために、ホテルのお部屋に備えられる飲料水、レストランで出される飲料水などホテル内の飲料水はすべて施設内で作られるシックスセンス・スパークリングやローカルウォーターを提供しています。

この取り組みは「シックスセンシズ・ヤオノイ」だけでなく世界中に点在する「シックスセンシズホテル&スパ」グループホテル全てで実地されています。ちなみに、「シックスセンシズ・ヤオノイ」の貯水池(24,700立法メートル)では、1日あたりの飲料水生産量は、500mlボトルを600本、1000mlボトルを200本、生産しているそうです。

また、ホテル内では「節水」対策も万全で、客室のシャワーなどで排出された排水はオーガニックファームを始めとするホテル敷地内に生息する植物への水まき用の水として再利用される他、シャワーヘッドやトイレのフラッシュシステムには水を節約するためのプッシュバルブを取り付けるなど、宿泊客がストレスを感じずに節水を実行している点も興味深いです。

敷地内にある24,700キューブメータを誇る貯水池。

敷地内にある貯水池

オーガニックベジタブルの畑。

オーガニックベジタブルの畑

ホテル内で栽培されたオーガニックベジタブルをたっぷりと使った一皿。

ホテル内で栽培されたオーガニック野菜をたっぷりと使った一皿

 

エネルギー面では、客室ヴィラをはじめとする全ての建築物に、風力や夜間の冷気を利用した自然冷房システム「パッシブ・クーリング」を取り入れています。電力を使わず自然の力で部屋を快適な温度に保っているので、太陽がサンサンと降り注ぐ日中のお部屋でのお昼寝もなんと冷房いらず。客室を始め、施設内で使用されるすべての温水は、最新自然エネルギーの一つつである量子エネルギーでまかなっているなど、快適さを保ちながらエネルギーの削減もしっかり行っています。

木陰の涼しさを取り入れた「パッシブ・クーリング」を導入。

木陰の涼しさを取り入れた「パッシブ・クーリング」を導入

 

地域社会活性化にも注目

敷地内の取り組みだけではなく、地元の人たちの生活を応援する、地域活性化もモットーの一つ。地元で作られるたローカルな製品を積極的に購入すると同時に、ごみ減量化のために無駄な包装をしないことや、温室効果ガスの排出量を減らすために一括配送するなど、環境問題への関心がまだまだ薄い地元の人たちに促進しています。

また地元の子どもたちが通う学校には、週2回ネイティブの英語教師を派遣して教育援助活動を試みたり、ヤオノイ島の女性で結成される「ウーマンズ・クラブ」とともに地元の伝統民芸品の一つである「バティック」のペインティング教室をホテルの宿泊客向けに開催し、地元の女性支援も行っています。

ヤオノイ島の住人のほとんどが農業や漁業で生計を立てています。

ヤオノイ島の住人のほとんどが農業や漁業で生計を立てています

 

快適な高級リゾートホテルとして世界中にファンが多い「シックスセンシズ・ヤオノイ」。エコホテルであるとの認識はあるものの、ここまで徹底した環境対策や地域活性化を行っている実態を知る人は、旅行業関係者の人も少ないようです。

エネルギーや水資源の削減を行いながらも快適でゴージャスなリゾートタイムをスマートに提供している「シックスセンシズ・ヤオノイ」は、新世代のリゾート開発のあり方をも考えさせてくれるホテルの一つではないでしょうか。

「シックスセンシズ・ヤオノイ」に行ってみよう!
「Six Senses Yao Noi」

writer ライターリスト

Kanako Tokutake

Kanako Tokutake

greenz ジュニアライター 千葉県生まれ。東京で就職→ドイツに赴任、赴任中に行ったエジプトでダイビングに出会い退職→タイでダイビングインストラクター→フランスカンヌでスパセラピスト。→現在「旅」「食」「教育」を中心に書き物をしている人生の旅人。 twitterアカウント:@oishithailand_k

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