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3 years ago - 2013.05.13

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フリージャーナリストとメディアをつなぐ、ニュースコンテンツ専門マーケットプレイス「NEWSMODO」

Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by zoetnet.

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2012年の米新聞業界における総収益は386億ドルと、2011年に比べて2%減(アメリカ新聞協会による調査)。また、2012年12月には、英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」がドイツ版が廃刊し、米大手メディアの「ニューヨーク・タイムズ」が編集局幹部30名のリストラを発表するなど、欧米のメディア業界では、依然として厳しい事業環境が続いています。そんな中、ジャーナリストとメディア企業をつなぐ、新しいマーケットプレイスが誕生しました。

NEWSMODO」は、豪民放TV局「ネットワーク・テン」の元テレビニュースジャーナリストRakhal Ebeli氏によって設立された、ニュースコンテンツ専門オンラインマーケットプレイスです。

このマーケットプレイス上で、フリーランスのジャーナリストやフォトグラファーらは、取材・編集したテキスト記事・画像・動画をメディア企業に売却できる一方、メディア企業は、これらコンテンツをオンラインで購入できるほか、自身のメディアで採り上げたいテーマを投稿して取材メンバーを募集したり、「NEWSMODO」に登録されているフリーランサーの中から希望条件に合う人材を探して、アプローチすることができます。

greenz/グリーンズnewsmodo2

コンテンツの“売り手”であるフリーランサーは、無料で、「NEWSMODO」にユーザ登録したり、ニュースコンテンツをアップロードできます。ユーザ登録では、メディア系プロフェッショナルとしての知識・スキル・経験・実績などを入力する仕組みになっており、「NEWSMODO」は、フリーランサーにとって、ニュースコンテンツを売る場にとどまらず、自身の経歴やポートフォリオを公開する場ともなっています。

ニュースコンテンツは「NEWSMODO」のウェブサイトに直接アップロードできるほか、近々、iOSデバイス・Android向けアプリもリリースされる予定。これによって、たとえば、緊急度の高い事件・事故が発生した場合、スマートフォンで撮影したコンテンツを現場から瞬時にこのマーケットプレイスに提供できるようになります。

「NEWSMODO」の収益モデルとしては、“買い手”であるメディア企業に対して月50ドル〜の利用料を課金するほか、ニュースコンテンツの売買が成立する都度、「NEWSMODO」が30%の手数料を得るルールとなっています。

ジャーナリズムにまつわるプラットフォームとしては、地域住民が共同でジャーナリストを雇う「Spot.us」やフォトジャーナリズムに特化した「Emphas.is」など、クラウドファンディングの分野でいくつか事例がありますが、ニュースコンテンツそのものをオンラインで売買する仕組みは、まだあまり前例がありません。それゆえ、「NEWSMODO」は、ジャーナリズムのための新しいビジネスプラットフォームとして、注目を集めています。とりわけ、2013年4月19日の開設時点で世界中から約5000名のフリーランサーが登録していることを鑑みると、フリーランスのジャーナリスト・フォトグラファーからの期待の高さがうかがえるでしょう。

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地域住民が共同でジャーナリストを雇う、新しい市民ジャーナリズム「Spot.us」

writer ライターリスト

松岡 由希子

松岡 由希子

松岡由希子(Yukiko Matsuoka)。大阪生まれ、奈良育ち。米国MBA(経営学修士号)取得。アントレプレナーシップ(起業家精神)を専攻。経営コンサルティング、ベンチャー企業の立ち上げなど、約10年にわたるビジネスでの実務経験を経て、物書きに転身。「持続可能な未来づくり」をコアなテーマに掲げ、グローバルな視点から、幅広いジャンルで執筆中。2008年10月から2014年3月までグリーンズライターを務める。 Twitterアカウント: @boochan

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