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ヒッチハイクがきっかけで結婚も!Facebookでつながる合法ヒッチハイクサービス「zimride」

zimride-top

以前、乗せてもらいたい乗客と乗せたい運転手をつなぐ合法ヒッチハイクサービス「allostop」を紹介しました。ヒッチハイクは、交通費の節約はもちろん、環境にもやさしく、ひとりぼっちのドライブがもっと楽しくなる、といいことずくめな移動手段。50年も前にフランスから始まり、今やヨーロッパ全土に広がっています。

そんな素敵な合法ヒッチハイクサービスがいよいよアメリカにも上陸しました!元々アメリカは、ヒッチハイクを装った強盗殺人犯罪が多発したことで、ほぼ全ての州でヒッチハイクが禁止となっている国。そのため国内導入は難しいとされていましたが、“高速を走る車の約80%が空席”はもったいない!と、創設者のJohn Zimmer(以下、ジョーンさん)は諦めませんでした。

そんな“アメリカでの“危険な”ヒッチハイクのイメージを取っ払い、もっと安心で“楽しい”ヒッチハイクを広めていこうと立ち上がった「zimride」をご紹介します!

乗りたい乗客と乗せたい運転手をマッチング!

乗りたい乗客と乗せたい運転手をマッチング!

「zimride」の仕組みは、基本的には「allostop」と同じです。そこに、“危険な”ヒッチハイクの最大の原因は「どんな人が乗っているのかわからない」という匿名性の不安を解消し、もっと安心で“楽しい”ヒッチハイクに変えるための工夫やアイデアがいくつもちりばめられています。

まず、ドライバーと乗客の顔が見える信頼関係こそが重要と考え、登録はFacebookアカウントでの実名登録のみ。Facebook上で交流できるので、「朝はコーヒーショップに寄りたいなあ」なんてリクエストもお気軽にできます。

「zimride」のオリジナルプロフィールには、ドライブをもっと楽しくするための項目が!例えば、ドライブに欠かせない音楽。お気に入りの曲を聞きながら、好きなアーティストが同じ仲間と一緒に車に乗り込めば、長距離ドライブだって楽しさ倍増ですよね。他にも、映画や趣味など興味のあることを共有することで、ぴったりのドライブ仲間と出会える予感です。

「おしゃべりな女の子3人と一緒。笑いが尽きなかったわ」とっても楽しそうです。

「おしゃべりな女の子3人と一緒。笑いが尽きなかったわ」とっても楽しそうです。

また「今すぐ出発したい!」という乗客と運転手のマッチングがズムーズに進むように「返信率&速度」や、環境負荷の軽減が目に見える「節約したCO2総量」等もプロフィールに掲載されたり、たくさん利用した人にガソリン券やiTuneのクーポンが当たるキャンベーンなど、乗れば乗るほど楽しくなるような仕組みがいくつも!

値段はその地域を走る路線バスに同じくらいですが、”door to door”で目的地まで送ってくれるのが便利!と人気が高まっています。初めて利用する人は節約が目的の人が多いですが、リピーターからは「最大の価値は、人とのつながりだよ」との声も。

「ZImride」では一緒にドライブしたら一番楽しそうなひとを選べるんだよ。安全はもちろん、わくわくする冒険もロマンティックも自分次第。ちなみに、最近では、偶然乗り合わせた二人が結婚式を挙げたんだよ。

と語るジョーンさん。

“ヒッチハイクが成功した瞬間、出会うはずもなかった人と人との人生がリンクする”あるヒッチハイカーの言葉もあるように、「zimride」はこの人々がつながる仕組みこそ21世紀のヒッチハイクだ!と言います。

200million

今までの総走行距離はなんと2億マイル(321,860,000km)、つまり地球約8000周分というから驚きです!ヒッチハイク禁止のアメリカでは難しいとされていた合法ヒッチハイクサービス「zimride」がこんなにも愛されているのは、既存のアイデアをそのまま実行するのではなく、受け入れられる方法を探し、もっと楽しくなるような工夫をたくさん積み重ねて来たからこそ。

2007年にカリフォルニア、ロサンゼルスを中心にはじまり、今夏にはニューヨーク、ワシントンDC、ボストンにまで広がっています。あなたの街にやってくる日も近いかもしれませんね!

(Text: 鳥居真樹)
[via GOOD]