ロンドンの廃線跡を活用した、地域住民による手作りのコミュニティ農場「Dalston Eastern Curve Garden」

ロンドン北東部のダルストンにあるコミュニティ農園「Dalston Eastern Curve Garden」

ロンドン北東部のダルストンにあるコミュニティ農園「Dalston Eastern Curve Garden」

線路跡を活用したパブリックスペースとしては、米ニューヨークのハイライン(The High Line)が広く知られていますが、英ロンドン北東部の街・ダルストン(Dalston)には、廃線跡の敷地を活用したコミュニティ農園があります。

2010年7月、かつてダルストン・ジャンクション駅(Dalston Junction Station)とノース・ロンドン線(North London Line)をつないでいたEastern Curve鉄道の跡地に、「Dalston Eastern Curve Garden」と呼ばれるコミュニティ農園が誕生しました。住民たちは、植物を寄付したり、廃材を持ち寄って農園の屋根や椅子・テーブルなどの家具を製作するなど、草の根の工夫と努力でこの農園を創設。敷地の周りには、ハシバミ・山査子(サンザシ)・白樺といった木々が植えられ、畑では、トマトやレタス、ハーブ、ベリーなどの作物が栽培されています。

農園内で色づくベリー

農園内で色づくベリー

もちろん、農園の運営も、地域のボランティアによって行われています。私が訪問したとき偶然出会ったこちらの男性は、創設時からこの農園に関わってきたとか。ほぼ毎日、農園にやってきて、草抜きや苗の手入れ、水やりなど、作物の世話をしているそうです。

トマトの苗を世話するボランティアの住民さん。私も草抜きをお手伝いしました

トマトの苗を世話するボランティアの住民さん。私も草抜きをお手伝いしました。

また、「Dalston Eastern Curve Garden」は、地域住民のコミュニケーションの場としても活用されています。子ども向けの料理教室や大人を対象とする食育講座などを定期的に開催しているほか、毎週土曜日は、ボランティアが集まり、農園内の植物を手入れするガーデニングを実施。作業が終わった後には、農園で収穫した野菜・ハーブを使ったサラダをはじめ、美味しいランチを一緒に楽しみます。

屋根付きのワークショップスペース

屋根付きのワークショップスペース

農場のあちこちに設置されている椅子は廃材を活用して製作したもの

農場のあちこちに設置されている椅子は廃材を活用して製作したもの

日本でも、東京の六本木農園や農園付きシェアハウス「元麻布農園レジデンス」など、”農・食・人”をつなぐ取り組みがありますが、「Dalston Eastern Curve Garden」のように、地域住民が主役となり草の根のパワーで創り上げるコミュニティ農園は、まちづくりの事例としても参考になりそうですね。

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