これからのエネルギーはみんなで決める!「革新的エネルギー・環境戦略」をつくる「国民的議論」のはじまり [R水素アクションNOW]

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6月29日、政府の「エネルギー・環境会議」から「エネルギー・環境に関する選択肢」が提示されました。提示されたのは、必要な電気のまかない方についての選択肢で、原発ゼロ/15%/20〜25%という3つのシナリオです。

政府は現在、3つのシナリオについて国民からの意思表示を求めています。7月7日には、意見を持つための情報をまとめたWebサイトが公開されました。3つのシナリオの詳細や、元になった過去の議論、コストについての検証データ、有識者の意見などを読むことができます。

「革新的エネルギー・環境戦略」は今後20年のエネルギー政策の根幹

「話そう“エネルギーと環境のみらい”」http://www.sentakushi.go.jp/
「話そう“エネルギーと環境のみらい”」http://www.sentakushi.go.jp/

3つのシナリオは、原発事故後のエネルギー政策の根幹となる「革新的エネルギー・環境戦略」を決めるためのたたき台。7月〜8月にかけての国民的議論を経て8月末をめどに策定される「革新的エネルギー・環境戦略」は、「新エネルギー基本計画」「新原子力政策大綱」「温暖化対策/ポスト京都議定書」を経由し、果てはどんな技術やアイデアに私たちの税金が使われるか、という末端にまでつながる源流となります。

原発事故以前の日本では、「エネルギー基本計画」が源流の役割を担っていました。事故直後に菅元首相が白紙撤回した当時の「エネルギー基本計画」では、2030年までに、新たに少なくとも14基の原子炉を新設し、電源に占める原発の割合を50%まで増やすことが明記されていました。内容についての話し合いは、経済産業省の資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査会で行われ、実態は、業界によるエネルギー市場のパイの取り合いだったといいます。

原発事故がなければあり得なかった意思決定プロセス

この閉鎖的・官僚的な意思決定プロセスが、原発事故による多大な犠牲の上に、広く国民にオープンになったのが、今なのです。

ただし、寄せられたパブリックコメントやアンケート結果がどのように処理されるのかは不透明。オープンになったプロセスを積極的に利用することに加え、プロセスそのものに疑問を投げかける必要があると考える向きもあります。

そもそも、今後20年の日本社会を形成する重要な戦略をみんなで議論するのに、2ヶ月足らずでは時間が足りない、という批判もあるでしょう。しかし、たとえ扱われ方が不透明であっても、だからといって意見を表明せず自ら権利を放棄するなら、結果がどうなろうと文句はいえません。

国民的議論の方法は5つ

1.パブリックコメント
誰もに参加の権利がある国民的議論のプロセスは、パブリックコメントです。締め切りは8月12日(日)18時。内閣府のwebサイトから入力できます。Web入力の場合、意見の概要100字、内容およびその理由は2500字まで。FAXと郵送で送る場合は文字数の制限はありません。用紙のダウンロードほか、詳細はこちら

2.意見聴取会
また、7月14日のさいたま市を皮切りに、全国11都市で「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」が開催されます。この会には、内閣官房、経済産業省、環境省の政務官が出席します。参加者は100〜200名を公募し、会場でアンケートを実施。3つのシナリオごとに3名ずつ、計9名が意見を陳述し、動画で中継・配信されます。他の日程はこちら。

3.討論型世論調査
このほか、討論型世論調査なるものも行われます。討論型世論調査とは、まずはじめに、無作為抽出した約3000人に対して意向調査を行い、回答者の中から、人口分布に配慮して約300人を抽出。この300人に事前資料を送付して一カ所(8月前半・東京を予定)に集め、再度意向調査を行った上での少人数グループ討論を経て、有識者との間で全体討議を実施し、最後に改めて意向調査を行うというものです。

4.自主説明会
自治体や大学、民間団体が公共性、公益性の高い説明会を主催する場合は、政府が説明員を派遣し、参加者の意向を把握します。これらの説明会を踏まえた政策提言については、エネルギー・環境会議の事務局が窓口となり、受け付けるとのことです。

5.マスコミの意向調査
また、マスコミが行う意向調査も、国民的議論として扱われます。
(国民的議論についての詳細はこちら。)

パブリックイシューをジブンゴトととらえる自立した個人のアクションだけが、新しい政治文化を創造します。アクションの方法は、デモだけではありません。市民が自らの未来を決めるチャンスが今、市民の手の中にあります。

【R水素アクションNOW】は、みんなのエネルギーをみんなで決めることをオススメする、NPO法人R水素ネットワークによる連載です。水からつくられる水素などの再生可能エネルギーや、再生可能エネルギー社会を獲得しようとする市民のアクションなどの情報を伝えています。R水素のコンセプトはこちらの記事『グリーンズが考える究極のソーシャルデザインはコレ!今こそ知っておきたい「R水素」をおさらいしよう』でどうぞ!