ISSUE エネルギー

3 years ago - 2012.06.19

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「風を50リットルください」ベルリンの水素ステーションがR水素の取り扱いを開始![R水素(再生可能水素)アクションNOW]

Prenzlauの風力発電所から”出荷”されるR水素 photo by ENERTARG

Prenzlauの風力発電所から”出荷”されるR水素 photo by ENERTARG

風と水でつくった水素で車が走る。風と水がある限り枯渇せず、水蒸気しか排出しない。

そんな夢のようなビジョンが現実のものになりました。ドイツで風力発電ビジネスを営むENERTRAG社が、ベルリン市内の水素ステーションに風でつくったR水素の供給しています。

ENERTRAGがトタル社やバッテンフォール社などと共同で建設した風力+水素のハイブリッド・パワー・プラントは、ベルリンの北95kmに位置するPrenzlauという町にあります。2MWの発電能力を持つ風車3台が設置されており、発電した電力はまず、通常どおり送電線に供給されます。

水素製造設備の建屋(右)と水素タンク(左) photo by ENERTARG

水素製造設備の建屋(右)と水素タンク(左) photo by ENERTARG

特筆すべきは、発電量が需要を上回るときに、電力を水の電気分解装置にまわし、水素と酸素を製造すること。そうしてできた水素をタンクに備蓄し、燃料電池車に供給する水素ステーションに向けて出荷したり、需要に合わせて併設の燃料電池(水素発電機)で再び電力に戻し送電線に供給するなどして、”風まかせ”のエネルギーを使いこなしているのです。

風力電力で水を電気分解し水素と酸素を生産 photo by ENERTARG

風力電力で水を電気分解し水素と酸素を生産 photo by ENERTARG

同社はウェブサイトで、“風を水素にしてつかまえておく”のに必要な貯蔵設備として「既存の天然ガスタンクを使うことができる」とし、また「オルタナティブな自動車は、その燃料がCO2フリーで得られるときにだけ意味をなす」との考えを示しています。

風力+水素のハイブリッドパワープラント概念図 pictured by ENERTRAG

風力+水素のハイブリッドパワープラント概念図 pictured by ENERTRAG

同社製の風力水素は、現在リニューアル中のベルリン・ブランデンバーグ国際空港に建設される、世界初のカーボンニュートラル燃料ステーションにも供給される予定。こちらは2012年内の供給開始が見込まれています。

自然エネルギーを電力に換えるだけでなく、蓄え、移動にも使う。脱原発を決めた環境先進国は、いずれ化石燃料文明にとって代わる自然エネルギー文明へと、着実に駒を進めています。

writer ライターリスト

浅倉 彩

フリーランス編集者・ライター。エネルギー問題をメインテーマに取材・執筆・講演・企画など行う。NPO法人R水素ネットワーク コアメンバー。この他、「シマリタ」や「イオンカ」など、オルタナティブを提案するプロジェクトを仲間とともに進行中。沖縄在住歴1年とすこし。twitter : @ayaatagrica

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R水素ネットワーク

R水素は、水の中にある水素をパートナーにすることで再生可能エネルギーのポテンシャルを高める、持続可能なエネルギーのかたちです。 NPO法人R水素ネットワークの公式ウェブサイトはこちら

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