ISSUE ☆日本と世界のソーシャルデザイン

4 years ago - 2012.05.26

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タウンキッチン、いえつく、MaGaRiなど、注目マイプロジェクトのお悩みをみんなで解決! green drinks Tokyo『マイプロCAMP!!!』[イベントレポート]

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greenz.jpが毎月第2木曜日に開催している、アイデアとアイデアをつなげる飲み会「green drinks Tokyo」。5月は初の試みとなる、『マイプロCAMP!!!』を開催しました。

※『マイプロCAMP!!!』についての詳しい説明はイベント告知ページをチェック!

当日は、“自分ごと”からはじまるソーシャルデザイン「マイプロジェクト」の実践者が、それぞれが抱えている課題や疑問を「お題」として持ち寄り、参加者全員で共有。次のステップへ進むためのヒントを得るべく、グリーンズ読者のみなさんとワークショップを行いました。

ゲストには、「MaGaRi」「タウンキッチン」「いえつく」など、greenz.jpの記事でご紹介して話題となった、ユニークなマイプロジェクトに取り組むみなさんが勢揃い。読者の方々と一緒に、いったいどんな“CAMP”が実現したのでしょうか? 当日の様子をレポートでお届けします!

本日のプログラムと「3つのルール」

5月10日午後7時、会場に駆けつけたのは、定員いっぱいの約70名のみなさん。初参加の方は、6〜7割ほど。毎度のことながら、ひとりで参加された方も多くいらっしゃいました。まずは「green drinks Tokyo」恒例のチェック・インで隣の人と会話を交わして気持ちをほぐし、編集長YOSHのMCにより、イベントがスタートしました。

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本日の『マイプロCAMP!!!』は、次のような流れで進めていきます。

チェックイン

全12の「お題」発表

テーブルに分かれてワークショップ

「お題」提出者から、「本日の気付き」を発表

チェックアウト

ネットワーキングタイム

参加者のみなさんは、12の「お題」から自分の興味・関心にあわせてひとつを選び、テーブルにつきます。ワークショップでは、誰でも自由に発言できますが、その際に大切なのが、次の簡単な「3つのルール」を守ること。

1:「わたし」を主語に
2:経験談、主観ウェルカム!
3:違いを楽しもう。

「世の中って○○だよね」といった一般論ではなく、語る主体はいつも「わたし」。自分の抱いた気持ちや考えを、怖れずにそのまま表現することが大事です。そして、自分の気持ちと同様に、相手の発言も決して否定せず、違いのあるお互いを認め合うこと。そうすることで、参加者全員にとって安心して発言できる場となり、自由で活気あふれるディスカッションが実現するのです。

「green drinks Tokyo」では、このように全員が話し手・聞き手となるスタイルをとることにより、ただ「聞いて帰る」のではなく、「聞いて、話して、気付いて、持ち帰る」イベントを目指しています。

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12の「お題」発表!そしてワークショップへ

さて、ではさっそく、この日話し合われた12のお題をご紹介します。この日は、ゲストとしてお招きした方々の他に、読者のみなさんからも、話し合いたい「お題」を募集しました。すると、なんと受付開始後10分ほどで、募集した6つの枠はいっぱいに。参加者のみなさんの熱意のほどがうかがえますよね。

そんな熱きマイプロ実践者のみなさんによるプレゼンテーションで発表された「お題」はこちら!

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1:役目を終えた建物の活用法を募集! /「いえつく」水野義人さん
2:“大人のひきこもり”の新しい働き方・社会参加の方法は? /川初真吾さん
3:どんなバーなら行ってみたい? /「MaGaRi」今村ひろゆきさん
4:社会に対して一人ひとりが声を上げるには? /「One Voice Campaign」江口晋太朗さん
5:防災カルチャーのつくり方 /「スタンバイ」緒方康浩さん
6:環境イベントに若い世代を集めたい! /吉田謙二さん
7:地域をもっとオモシロくするには? /「タウンキッチン」北池智一郎さん
8:プレゼントをするため、ほしいサービスは? /「サンタのよめ」平見真紀さん
9:「つくりかた」の未来って? /「ファブラボ鎌倉」渡辺ゆうかさん
10:これからつくる「未来の公園」のアイデア募集! /ヤマグチさん
11:私たち、これからどうしたらいい? /「東京シャボン玉倶楽部」のみなさん
12:グリーンズ会員制度についての意見募集! /NPO法人グリーンズ

ご覧のとおり、ジャンルもターゲットも多種多様なテーマが出そろいました。そこに込められた想いや背景を共有した後は、30分のワークショップに突入。ひとつのプロジェクトに6〜7人ほどの読者が集まり、意見交換を行いました。

どのテーブルも活発な意見交換がなされ、用意された用紙は、あっという間にアイデアでいっぱいに。その豊富なアイデアと参加者意識の高さには、お題を出した方々からも「想像以上!」と、驚きの声があがっていました。

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ワークショップの後は、この日の成果発表。最初に「お題」を提示したみなさんが、再度ひとりずつマイクを持ち、この日の気付きを3つにまとめて発表しました。思いもしなかったユニークなアイデアに「目からウロコ」状態の方、「これからの活動に勇気をもらった」という方、自分の活動を改めて見返す気付きを得た方、など、それぞれの気付きをワークショップの熱気そのままに語り、会場はこの日一番の盛り上がりを見せました。

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12の「お題」&「気付き」のまとめ

ではここからは、改めて、12の「お題」の詳細とワークショップ後の「気付き」をご紹介していきます。あなたが気になるプロジェクトやテーマをチェックしてみてくださいね。

1:役目を終えた建物の活用法を募集! /「いえつく」水野義人さん
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【お題】建物をつくるだけではなく、よりよい社会に向けたモノづくりを目指すプロジェクト「いえつく」。彼らが提示したのは、長野県の建築士会の方から持ちかけられたという、建物群の活用法について。かつて栄えていた街の役目を終えた建物を活かすアイデアを、みなさんと一緒に考えたいと、メンバー6人中、3人が会場に駆けつけてくれました。

【気付き】まず建物群の写真を見せたところ「魅力的」との声があがったとのこと。その反応で、「まずは手応えを得た」というワークショップでは、建物を残す活動をされている方のブランディングや、建物を残すために自分で味噌を造るなどの活用方法などのアイデアの他、「日本全国にある同様の建物のための成功体験にして横につなげていく」という新たな提案も飛び出し、メンバーのみなさんにとっては大きな刺激となったようです。

2:“大人のひきこもり”の新しい働き方・社会参加の方法は? /川初真吾さん

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【お題】約70万人もいるという「大人のひきこもり」について新しい働きかけができないか、と企業準備中の川初さん。2月に行われた「ソーシャルビジネスグランプリ」で大賞も受賞しました。川初さん曰く、“ひきこもり”と呼ばれる方々は、「クリエイティビティや柔軟な発想など、普通の人と違うセンスを持っている」とのこと。そんな彼らを引きこもらせておくだけでは「もったいない」と、新しい働き方や社会参加の方法についてのアイデアを話し合いました。

【気付き】「自分ごととして話し合いに参加してくださる方が多かった」というこのテーブルでは、話し合いの中から、川初さんご自身の中に大きな気付きが生まれたとのこと。「ひきこもり」というテーマに対して、自分がまだモヤモヤしている部分や、実情を整理できていないことに気付き、「まわりを巻き込んでいくためにももっと自分自身を研ぎすませていきたい」と今後への意欲を語ってくださいました。

3:どんなバーなら行ってみたい? /「MaGaRi」今村ひろゆきさん

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【お題】街のユニークなスキマ空間を間借りできるサービス「MaGaRi」の今村さんからは、バーに関するアイデアを募集。今村さんは、6月〜10月の間、自らが運営するシェア空間「LwP asakusa」を自ら間借りして、バーをオープンするとのこと。「どんなお店なら行きたくなる?」というアイデアを、読者のみなさんと共に話し合いました。

【気付き】今村さんがイメージしているのは、ドラゴンクエストの「ルイーダの酒場」のような、人々がつながって何かが生まれていくお店。これに対して読者のみなさんからは、「Everyday Green Drinks」というコンセプトや、物々交換、図書カードを入れた本棚、持ち込みOKにする、など、様々なアイデアが寄せられたようです。6月からオープンとのことなので、ぜひ足を運んでみたいですね!

4:社会に対して一人ひとりが声を上げるには? /「One Voice Campaign」江口晋太朗さん

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【お題】「One Voice Campaign」は、日本におけるネット選挙運動解禁のためのムーブメント。「世論がない」という理由で法改正が実現しない現状に対して、「じゃあ、世論をつくろう!」と立ち上がったプロジェクトです。この日の「お題」は、「”NO VOICE” から “ONE VOICE” へ」という、プロジェクトのコンセプトを実現するためのアイデア。社会に対し、一人ひとりが声を上げられるきっかけづくりをするためには、どうしたらいいのでしょうか?

【気付き】「そもそも、政治に接する機会がないのが原因」という気付きから始まったディスカッションでは、まずは「選挙にネットが使えない」ということを知ってもらえるような仕掛けを話し合ったとのこと。「ネットが使えないと普段の生活でどれだけ不便か」を体感してもらうためのキャペーンを実施して、一人ひとりが声を上げるためのきっかけづくりにつなげるアイデアなど、今後の活動につながっていくヒントを得られたようです。

5:防災カルチャーのつくり方 /「スタンバイ」緒方康浩さん

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【お題】防災情報を共有することで、住民・企業・行政など「街をつなげる」ことを目的とし、今年4月に立ち上がったNPO法人「スタンバイ」。従来の難しい防災情報ではなく、防災にまつわるグッドアイデアで街をつなげて、みんなで”スタンバイ”できるようなウェブマガジンを、これから立ち上げようと企画中です。この日は、多くの人に防災に興味をもってもらうための「防災カルチャー」のつくり方について、アイデアを募集しました。

【気付き】「人工呼吸」と「飲み会」をかけ合わせたイベント開催や、防災のために馬(100キロくらい歩けるのだとか!)を持っている人や「野宿」など、防災に関するネタを記事で紹介するウェブサイトなど、「防災」という堅いイメージとはかけ離れた自由なディスカッションとなった様子。楽しみながら、少しでも防災に興味を持ってもらえるためのアイデアとして、大きなヒントとなったようです。

6:環境イベントに若い世代を集めたい! /吉田謙二さん

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【お題】毎年9月に、千葉県の幕張メッセで開催されている環境イベント「エコメッセ in ちば」の実行委員をされている吉田さん。現状は、ファミリーや中高齢層が中心で、若い世代の来場者が少ないことがお悩みです。どうしたら若い人も参加したいイベントになるか、ターゲットに近いgreenz.jpの読者にアイデアを求めました。

【気付き】「エコメッセ in ちば」の実行委員の主力メンバーは60代の方々。「普段20代の方と話す機会はない」という吉田さんにとって、本日の話し合いは大いに参考になった様子です。今後、「若い人にPRできるネタをどんどん仕入れていきたい」と、意欲を語ってくださいました。また、現状のウェブサイトについて「まずデザインを変えた方がいいのでは?」という指摘があったとのこと。「ホームページを見て、意見をどんどんください!」とのことなので、読者のみなさんも、「エコメッセ in ちば」を良くするアイデア、ぜひ考えてみてくださいね。

7:地域をもっとオモシロくするには? /「タウンキッチン」北池智一郎さん

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【お題】街のお母さん達がシェフとなるお惣菜やさんなど、“おすそわけ”をコンセプトに地域をつなげる活動をしている「タウンキッチン」。北池さんが活動を続ける中で感じているのは、「地域に若い人のパワーが活かされていない」ということ。「もっともっとみんなが地域を”自分ごと“と思えば面白くなるはず。そんな革命を起こしたい」と語り、この日はその仕組みづくりに関する意見交換を行いました。

【気付き】いろいろなアイデアが出た中で、北池さんが「気付き」として挙げたのは、「1:他人任せにしない」「2:仲間が必要」「3:餅つき」の3つ。地域の課題を、“誰かがやってくれたらいいのに”という考え方ではなく自分ごととして捉え、それを最低2人が集まれば何かできるのではないか、ということ。そして、具体的なアイデアとして、「餅つき」は面白いかもしれない!と、話が盛り上がった様子です。

8:プレゼントをするため、ほしいサービスは? /「サンタのよめ」平見真紀さん

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【お題】プレゼントやサプライズで、みんなの幸せを循環させる「サンタのよめ」の真紀さんが提示したのは、ウェブコンテンツに関するお題。例えば、みんなが仕掛けたサプライズを書き込める「プレゼントの記憶箱」というウェブコンテンツについて、どのようにしたら書きたくなるか? また、それ以外にも、プレゼントをするときに「あったらいいな」と思うサービスについて、幅広くアイデアや意見を募集しました。

【気付き】まず、「プレゼントの記憶箱」に関しては、検索しやすいようにタグを増やすアイデアが出たとのこと。現在の性別や年齢などだけではなく、「花」や「カード」など、使ったツールや、「びっくり」「感動」など受け取った人の反応もタグにすれば、見ていて楽しくなるのではないか、という気付きがあったようです。他にも「季節のオススメ」や「早朝サンタのよめ会議」といったアイデアも飛び出し、今後の展開につながるディスカッションとなったようです。

9:「つくりかた」の未来って? /「ファブラボ鎌倉」渡辺ゆうかさん

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【お題】「普通の人がどうしたら自分でつくることができるようになるか」という視点で、ものの「つくりかた」そのものを変えていく活動を展開する「ファブラボ鎌倉」。「つくりかた」のネットワークで、どのようなビジネスが可能なのか、地域や世界とどのようにつながってグローバルに展開していけるのか、など、“つくりかたの未来”をテーマにしたディスカッションを行いました。

【気付き】「箇条書きにしろ、と言われても絵を描いてしまうタイプ」という渡辺さんは、気付きを図式化してプレゼン。「自分の手でつくる、という行為は何に結び付いていますか?」というテーマでディスカッションしたところ、参加者のみなさんから様々な視点が飛び出し、その共通項として見えてきたのは「つながり」や「コミュニティ」。そして、「そのつながりには段階がある」という気付きがあったとのこと。まずは、横のつながりができ、さらに円になって、さらに立体になり、その先の形はわからない、その「わからなさ」があるからこそ、みんながワクワクして、つながることに積極的になる。「最終形は自分でみつけていくもの」という結論に、「つくりかたの未来」が見えてきた気がします!

10:これからつくる「未来の公園」のアイデア募集! /ヤマグチさん

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【お題】山口さんは、「これまでの行政のやり方を変える」をモットーに活動する公務員。現在携わっている、海辺に公園をつくるお仕事に関するアイデアを求めて、千葉県一宮町から駆けつけてくださいました。公園のコンセプトは「地域間交流を目指す」こと。地域がつながるような公園づくりについて、土地の使い方やイベントなどのアイデアを募集しました。

【気付き】ブレストの方法として「Yes, and」と、アイデアを付け加えていく方法を採用したところ、面白いアイデアが次々に飛び出したとのこと。最終的にたどり着いたのは、「半分が海で半分が公園」という、フェンスなどの境目がない、無人島ような公園。なんと、シーソーも半分は海に落ちてしまうようなものなのだとか! 「ロサンゼルスの波打ち際までが公園」という壮大なビジョンも飛び出し、「これまでなかったような」というお題そのままの、自由なディスカッションとなったようです。今年の10月には設計が確定するとのことなので、今後の展開が楽しみですね!

11:私たち、これからどうしたらいい? /「東京シャボン玉倶楽部」のみなさん

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【お題】タバコからシャボン玉へ。これからの“一服”をつくる「東京シャボン玉倶楽部」のみなさんから発表されたのは、「私たち、これからどうしたらいい?」という大胆なお題! 現在はレストランやイベントに「シャボステーション」を設置する活動を行っていますが、今後の展開全般について、広く意見やアイデアを募集しました。

【気付き】まず第一声、「たくさん励ましの声をもらいました」と感謝の言葉を口にした「東京シャボン玉倶楽部」のみなさんは、その場で出た様々なアイデアを披露。ソーシャルランチのように「場所につなげる媒体」としてシャボン玉を使うことや、現在販売中の「シャボステーション」を、様々なところに営業をかけて、世界中にも売り込むというアイデアも。読者のみなさんのアイデアが、今後の活動継続への勇気となったようです!

12:グリーンズ会員制度についての意見募集! /NPO法人グリーンズ

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【お題】最後は、greenz.jpを運営しているNPO法人グリーンズからのお題。5月にNPO法人となり、現在、会員制度を検討中です。会員制度による寄付は、みんながソーシャルデザインをしていける世の中にするための活動資金とする予定。みんなが参加して会員制度を盛り上げていくためのアイデアを、読者のみなさんと一緒にディスカッションしました。

【気付き】「たくさんのヒントがあった」と言う中で、「気付き」としてまず発表したのは、ただの寄付ではなく能動的に参加できる会員制度にすること。会員の方が自らイベントを仕掛けたり、まわりを巻き込んでマイプロを応援していくような制度が魅力になるのではないか、という発見があったようです。他にも、自分のためにお金を払うのではなく、「次にグリーンズを待っていてくれる人のためにお金を届けたい」という意見や、「有料会員しかgreenz.jpが読めなくなるの?」という“盲点”とも言うべき声もあったとのことで、読者のみなさんとのディスカッションが今後の会員制度の検討に大いに役に立った様子でした。

以上12のプロジェクトの成果、いかがでしたか?その後のネットワーキングタイムでも、参加者同士の話は尽きることなく、引き続きディスカッションをする方々や、握手を交わすような人々も。未来を自分の手で作り出そうとするみなさんがつながっていく様子は、私たちスタッフにとっても、ワクワクする光景でした!

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『マイプロCAMP!!!』を経て、みなさんのマイプロジェクトがどのように変化していくか、今後がとても楽しみですね!

編集長YOSHより(思いのほか、長くなりました…)

 
“ウェブマガジン”から”コミュニティ”へ

2012年4月から正式にスタートしたNPO法人「グリーンズ」にとって、「マイプロCAMP」はこれからのグリーンズの”あり方”を伝えるという意味でも、とても大切な場でした。ライター池田さん渾身のこちらのレポートのとおり、終わってみれば思い描いていた以上の盛況となり、ほっとするとともに確かな手応えを感じています。改めて、ご参加いただいたみなさま、ご興味をもっていただいたみなさま、ありがとうございました!

今回、初めての試みとなった「マイプロCAMP」開催を通じて、僕たちが伝えたかったこと。それは、”ウェブマガジン”から”コミュニティ”への進化です。

ウェブマガジン「greenz.jp」でご紹介した記事に共通するのは、その人しか気付くことがなかった強い問題意識、つまり「自分ごと」がきっかけになっているということです。そんな自分発信のプロジェクトは「マイプロジェクト」(略して「マイプロ」)とも呼ばれています。

僕たちグリーンズのミッションは、たくさんのマイプロジェクトを仕掛ける方々を応援すること。誰もが思い立ったときにすぐに動き出すことができ、マイプロジェクトをはじめるだけでなくづづけていけるように、人、場所、お金などあらゆる必要なものを、ひとつひとつ丁寧につないでゆきたいと思っています。

そのなかで、いまフォーカスして取り組んでいるのが、マイプロジェクトの担い手の思いを伝えるインタビュー集「マイプロSHOWCASE」であり、それぞれが「問いかけ」を持ち寄り、次のステップに進むためのヒントを持ち帰れるような場としての「マイプロCAMP」だったのです。
 
 
「マイプロCAMP」にいたるまで

「マイプロCAMP」にいたるまでに、3つのヒントがありました。ひとつはグリーンズ編著本『ソーシャルデザイン』にもインタビューで登場する井上英之さん(『社会起業家になりたいと思ったら読む本』監訳者)からの、「社会起業家やNPOが抱える課題を、greenz.jpの読者と一緒にその場で解決していけるような場をつくってほしい」というアドバイスです。「それは果たしてどんな場なんだろう?」と、悶々と考え始めることになりました。

ふたつめは、「green drinks Tokyo」そのものの変化です。ゲストを2〜3名ほどお招きし、「これからの旅」や「これからのLOVE」など、「これからの◯◯」をテーマにトークセッションを展開した2011年。その途中で震災という不可逆的な出来事が重なり、気づきを共有するだけでなく、行動に移したいと思っている方がとても増えていることを肌で感じました。

同時に参加者の誰もがトークゲストとしてお迎えできるくらい、素晴らしいストーリーをお持ちの方々ばかり!「本当の主役は参加者である」。今となっては当たり前のことかもしれませんが、当時の僕たちにとってはとても新鮮な、嬉しい気づきだったのです。ちょうどサナギからチョウへと変身していくような、”コミュニティへの進化”を実感する一年でした。

井上さんからのアドバイス、green drinks Tokyoでの気づき。これらのことが一本の線でつながった最後のきっかけが、僕も理事を務めるNPO法人「ミラツク」のギャザリングです。そこで、その日のアジェンダを参加者自身で決めていく”オープンスペース”という対話の手法に出会います。「そのとき、そのメンバーで話し合いたいこと」を出し合うという参加者の主体性に委ねる場づくりは、人生で数度あるかないかの、目からウロコが落ちまくった経験でした。

“オープンスペース”的なものの背景にあるのは、「人は自分で作ったものに愛情と情熱を注ぐ」というシンプルな哲学です。(詳しくは共著『クリエイティブ・コミュニティ・デザイン』をご参照!)興味深いのは、集まる人と集めた人、動機や文脈、コミュニケーションのプロセスの深さによって、同じ人でも問いかけるお題が毎回変わってくる、ということです。だからこそミラツクのギャザリングとは役割が異なる、greenz.jpの読者が集まるからこそつくり出せる空気感がきっとあるはず。その思いが今回の「マイプロCAMP」へと結実していったのです。
  
 
マイプロジェクトのために、グリーンズが貢献できること

と長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!このように僕たちグリーンズのメンバーが日頃から悶々と考えているのは、「マイプロジェクトを応援するために、グリーンズとしてどんな貢献ができるだろう?」ということです。

まだ始まったばかりの、でも確実な予感を携えたまま、今年は引き続き「マイプロSHOWCASE」や「マイプロCAMP」など、「マイプロ◯◯」を続けていく予定です。ピンと来た方はぜひ一度、「マイプロCAMP」に遊びに来てください!

注目のマイプロジェクトが続々登場中!

これからも毎月第2木曜日に開催します!

writer ライターリスト

池田 美砂子

池田 美砂子

greenz シニアエディター/シニアライター 神奈川県茅ヶ崎市在住、ひとりの娘のお母さん。 電機メーカーSE、気象コンテンツプロデュースなどを経て、2008年にグリーンズと出会いました。以来、人の話をありのままに聞くインタビューをライフワークとしています。 ビジョンは、「ありのまま、そのままの自分を肯定できる人を増やす」こと。多様な個があふれ、互いにそれを認め合い、一人ひとりが、大切にしたいものを大切にできる社会を実現するための土台となる“心の持続可能性”をテーマに、暮らしの中で、編集・執筆を通して、日々マイ・プロジェクトを実践中。一人ひとりの心が持続可能であることが、持続可能な社会をつくると信じています。 Facebook: http://www.facebook.com/ikedamisako

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