フェアトレードはキモチがいいし、おいしい。green drinks 松戸「一杯のコーヒーからいっぱいのLOVEをつくろう ~恋のフェアトレードしませんか?~」レポート [green drinks Japan]

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gd松戸自給自足できる街をテーマに2011年5月から毎月1回開催されているgreen drinks 松戸。2012年は「○○をつくろう!」をテーマに掲げ、少しでも自給力を高めることを目指していきます。

そのvol.8を松戸市八柱のSlow Coffee 八柱店にて「一杯のコーヒーからいっぱいのLOVEをつくろう ~恋のフェアトレードしませんか?~」をテーマに掲げ、開催しました。

フェアトレードはキモチがいいし、おいしいもの。

男性はフェアトレードのコーヒーを、女性はフェアトレードのチョコレートを作って交換し、愛をつくろうという今回の企画。コーヒーの淹れ方、チョコレートの作り方を指導して下さるのはSlow Coffee さん。まずは代表の小澤陽祐さんにご登場願います。

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スロー代表小澤陽祐さん

「オーガニック、フェアトレード、自社焙煎の三つがSlow Coffee の美味しさの秘密です」と言う小澤さん。幸せや豊かさについて多くの人が自ら問い直すようになった現代。深刻な社会問題が山積みになるなか、どう考え、行動するのか。

「僕らはコーヒー屋だから、コーヒーから始めてみようと思ったんです」

コーヒーやチョコレートは、実はフェアトレードという取り組み全体のなかでも目立つ存在。というのも、その原料であるコーヒー豆やカカオ豆の生産国はいわゆる南側諸国。主な取引相手である北側諸国に対して経済的に貧しく、対等な取引が長く行われてこなかった歴史を持ち、その構図は現在も大きくは変わっていません。

貿易構造の不均衡から来る生産国の貧困や労働環境の劣悪さを改善し、自立を促そうと始まったのが、公正な価格と条件で継続的な取引を行うフェアトレードという取り組みです。

「フェアなコーヒーやフェアなチョコレートのほうが気持ちがいいし、何より美味しいんだということを今回は体験して頂ければと思います」と小澤さん。

生産者が正当な利益を得て自立することは、その生産物であるコーヒーやカカオの品質維持や向上にもつながります。フェアトレードはそれに取り組む双方にとって「美味しい」仕組みなのです。

おいしいフェアトレードの淹れ方

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本日のオススメ「ラムコーヒー」で乾杯!

小澤さんオススメのラムコーヒーで乾杯した後は男女に分かれ、男性はコーヒーの淹れ方、女性はチョコレートの作り方をそれぞれ教わります。まずは男性陣から。こちらでは小澤さん直々にコーヒーの淹れ方を教わります。使用するのはもちろん、「オーガニック、フェアトレード、自社焙煎」の三拍子揃った、エクアドルの森の中で育った挽きたてのコーヒーです。道具はロトとペーパーフィルター、サーバーを使い、ペーパードリップという方式で行います。

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「コピ・ルアック」は魔法の呪文

この方式の場合、手順は簡単です。まずロトにペーパーフィルターをセットし、そのなかに規定の分量(今回は出来上がり2杯分=17g)のコーヒーを入れます。この時、慣れないうちは重さをきちんと量ることが大切だそうです。何故ならコーヒーは煎り具合によって重さが変わるから。深く煎れば煎るほど見ためより軽くなるので、思ったよりも量が少なかった、といったことになりがちです。

表面をなだらかにならしてほんの少しのお湯を注ぎ、待ちます。これを「蒸らし」と言います。この時にコーヒーがふくらんでくれば豆が新鮮であることの証拠。40秒ほど経ったら、中央に「の」の字を書くようにゆっくり少しずつ、今回は2杯分なので300mlのお湯を注ぎます。

以上の手順を頭に入れて、さっそく参加者のみなさんも挑戦です。コーヒーを量り入れ、お湯を注ぎます。

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実際にフェアトレードコーヒーを淹れてみます。

出来上がったコーヒーを男性陣で試し飲み。その味の違いにはみなさんびっくり。同じ豆を同じ分量だけ使って淹れたのに、どうしてこんなに味も香りも異なるのでしょう。

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それぞれのコーヒーの飲み比べ。同じように淹れたつもりが味が全く異なり個性が出ていて面白い!

それはお湯の注ぎ方が互いに違うから。一度に注ぐお湯の量や回数、時間などによって、コーヒーから引き出される味や香りは変わります。コーヒーの淹れ方にも個性があって、それぞれがその人らしい風味に感じられるのが面白いところ。さあ、芳しいコーヒーで女性たちのハートを射止められるでしょうか?

普段のおやつに隠された不平等

続いて、女性陣です!まずはフェアトレードのチョコレートについて、スローコーヒースタッフの菊地真希子さんに伺います。菊池さんがかつて務めていた商社での経験から、いつも食べているチョコレートの原料となるカカオの生産国(主にアフリカ・中南米)における、劣悪な労働環境、児童労働の実態について、実際に生産者たちから聞いた実例が紹介されました。

聞く側の参加者の皆さんも真剣そのもの。普段何気なく食べているおやつに隠された様々な背景を聞き「フェアトレードの存在を知らなかった」「知っていたけど詳しく知ることが出来た」「これからはフェアトレードのものを見つけたら買いたい」などの意見が飛び交いました。

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菊池さん(左)による手作りの紙芝居でフェアトレードの説明

チョコもパッケージも手作り!

続いて、同じくスローコーヒースタッフの大槻今日子さんに教わりながらフェアトレード・チョコレートを使ったショコ・レの制作です!ショコ・レとは棒キャンディーのチョコバージョンのこと。普通のチョコキャンディーのように、そのまま食べるのではなく、温かいミルクの中でくるくると溶かして、ホット・チョコレートにして楽しむところがポイントです♪

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大槻さん(中央)よりチョコ作りの説明

平たいガナッシュを手のひらで転がして卵形に丸め、そこに木のスティックを真っ直ぐに刺します。この時、卵形がつぶれて調度球体になるのが理想的。

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こんな形にして冷やします!

スティックの刺さったガナッシュは、しばらく冷蔵で固めます。冷やしている間にパッケージ作り!長方形状の半透明なビニールのパッケージに、マジックペンで絵付けです。それぞれの個性やセンスが表現され、手作りの良さが光ります。

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手作りのデザインで相手に想いを伝えます。

パッケージが出来たら、適度に固まったガナッシュを均等にチョコレートで覆いコーティングします。途中、スティックから刺さっていたガナッシュが落下するアクシデントも発生!結構コツがいる行程なんです。

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チョコをくるくるまわしながらコーティング

さあ最後の行程はラッピングです!スティックにかわいくリボンを結び、先程絵付けをしたパッケージに入れます。ショコ・レが大きすぎて、パッケージに入らなくなる方もいらっしゃいましたが、そこは手作りのご愛嬌♪

愛を込めた手作りチョコで、お渡しする男性に喜んでもらえるのでしょうか。

ドキドキの恋のフェアトレードタイム

さあいよいよ男女のトレードタイムです。ドキドキのくじびきでペアを決めたら、ここからはお互いの時間です。
まずは、女性から。手作りのチョコをホットミルクに溶かしながら、相手の男性に、先ほど聞いたフェアトレードチョコのお話しをします。フェアトレードチョコって何なのか。このチョコレートはどうやって作ったのかなど、さっき聞いたことや、やってみたことを自分の言葉で相手に伝えます。

続いては男性です。フェアトレードコーヒーを相手に飲んでもらいながら、フェアトレードコーヒーのお話し、コーヒーの淹れ方のコツ、そしてスローが取り扱っているブラジルのフェアトレードコーヒー生産者カルロスさんのお話しを、こちらも自分の言葉で女性に伝えました。

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これが恋のフェアトレード!

伝えることは学ぶこと

トークイベントなどで素晴らしい話を聞いたとしてもよほど記録をしておかないと、すぐに風化して忘れてしまいます。聞いたことについて、その場で手を動かして体験し、相手に伝えるというプロセスを経ることで自分のものにして頂きたい。今回のgd松戸はそんな目的をもって開催致しました。

このあと見事にカップル成立〜とは今のところなっていませんが、イベント後のみなさんの顔を見ると良い「仲間」になって頂けたのではと思っています。そして松戸でそんな仲間ができることこそが、gd松戸の目指す「自給自足できる街」のために必要なことなんです。とはいえ、そんな真面目な目標をなんだか不真面目にやってしまうところがgd松戸らしいところ!そんなgd松戸であなたも少〜しだけでも自給力を高めながら一緒に自給自足の街をつくりませんか?

(Text: 吉野元春、高島洋子)

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吉野元春
横浜市戸塚区在住。かつてトゥール・ポワティエ間の戦いが起こった10月10日に生を享ける。尊敬する人物は吉本隆明と古井由吉。松戸アートラインプロジェクト2011のレポート班・インタビュー担当。八ヶ岳の近くにある農業大学校出身で、羊と花を愛する男。
Twitter: @motechil

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高島洋子
東京生まれ、千葉育ち。高校生の頃から日本代表青年として、地元の国際交流事業に参加。大学でも国際交流事業に多数参加、カナダへ留学。商社に就職後、ボランティアガイドとして国際交流事業に継続的に携わる。現在は商社を辞め、国際性育成に民間目線で取り組み、国際交流を目的としたランニング・コミュニティー:TokyoDiscoveryRunningの代表を務める。