原発は”ハラム(禁忌)”!インドネシア最大のイスラム組織が宣言!

まず見て欲しいのがこの動画。ちょっとハラハラする場面もあるけど、ご勘弁を。
舞台はインドネシア中部ジャワ州ジュパラ県。これはかの地に建設されようとしている原子力発電所「ムリア原発」に抗議する住民達の様子を現地のメディア地元住民の反対運動を支援するNGOなどが撮影、報道したものだ。

ムリア原発は90年代初頭にスハルト独裁政権下で発案された原子力発電所。地域住民の反対やスハルト政権の崩壊などで一度は企画が立ち消えになったものの、計画が復活し、2021年の稼働が予定されているという。

だけど地域住民は猛反発。これに呼応し、インドネシア最大のイスラム教組織、ナフダトゥル・ウラマー(NU)の「中ジャワ州支部」が、「原発はハラム(禁忌)だ」と、宣言した!

インドネシアは国民の9割がイスラム教徒という世界最大のイスラム国家だ。しかも、NUは第4代大統領アブドゥルラフマン・ワヒドを輩出するなど、政治的な影響力も強い組織。それだけに今回の宣言はインドネシア国民全体に大きな影響を与えるはずだ。(宣言の様子は動画の7分30秒辺りをチェック)

この宣言のきっかけとなったのはNUの中部ジャワ州ジュパラ県代表、ヌルディン・アミン氏。彼は今夏、原発輸出への機運が高まりつつある日本にも訪れ、都内で開かれた国際シンポジウム「海を超える原発問題~アジアの原発輸出を考える」にて、「日本と韓国には東南アジアに原発を輸出しないで欲しい」と訴えるスピーチを行なっている。

環太平洋火山帯に位置するインドネシアは2004年にマグニチュード9.1を記録したスマトラ沖地震を初め、現在もM6、M7クラスの大地震が度々発生しているという地震多発地帯。建設予定地の中部ジャワ州でも度々地震が起きており、しかもムリアは休火山であるムリア山のふもとにあるという。

「原発がインドネシア国民のためというなら納得する。だが(マフィアなど)一部の利益にしかならないことを懸念するのだ」

「住民はもちろん反対だ。子どもや孫はどこに住めというのだ」

インドネシアの人たちは日本にも視察団を送り、原発による「プラス」と「マイナス」を徹底的に議論したうえで、原発に「ノー」を突きつけた。日本での反原発運動は、国内だけでなく彼らの未来にもつながっているのかも知れない。

※2012年1月5日追記
Facebookで主催者のひとりであるNatsuko Saekiさんから以下のコメントをいただきました、ご指摘ありがとうございます!

文中にある国際シンポの主催者の一人であり、動画を翻訳&アップした者です。細かい点ではありますが、いくつか事実関係で修正させてください。
1)現地のメディアが撮影したのではなく、地元住民の反対運動を支援するNGOなどの撮影です。
2)ナフダトゥル・ウラマー「中ジャワ州支部」が、「ムリア原発」はハラムという裁定を出したのであって、ナフダトゥル・ウラマー全体が原発全体について裁定を出したものではありません。
3)「インドネシアの人たちは日本にも視察団を送り」とありますが、日本とインドネシアの原発推進派が用意したものです。もともとは原発計画に反対する環境NGO、宗教指導者などが招待されていましたが、環境NGOすべて、宗教指導者ほとんどは、この招待を断りました。そのため、けっきょくは国会議員などが招聘されています。