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「わたしたちにできること」、greenzにとってそれは、「green drinks for TOHOKU」でした。

greenz/グリーンズ gd4TOHOKU TOPライブ

被災者のために何かしたい。でも、大きな揺れを感じ、毎日のように余震があり、停電や物資不足という事態にも襲われている東京の私たち、その私たちにできることはやはり被災地のためにお金や知恵や労働力を使うこと。今はまだボランティアに行く状況ではないので、力を蓄え、できる範囲で義援金を寄付する。これが最も現実的なあり方ではないでしょうか?

それを実現するために震災から1週間あまりがたった3/19日に開かれたのが「green drinks for TOHOKU」です。おいしい料理を食べて、楽しく話し、英気を養う。そして、それが義援金を集めることにも繋がる、そんな会です。私も「なにかしたい!」という思いで会に参加してきましたので、その模様をレポートします!

今回、料理を作ってくれたのは、会場となったキッチンわたりがらすの村上秀貴さんとケータリングユニットMOTENAの小林静香さんです。テーマは“春を待つ北の食事 ”、野菜たっぷりのメニューでまさに春らしい鮮やかな料理が次々に出てきました。

旬の菜の花を仕込む静香さん。色とりどりの野菜も。

旬の菜の花を仕込む静香さん。色とりどりの野菜も。

あっというまに会場から人があふれました。

あっというまに会場から人があふれました。

本当にどれもおいしかった!こごみのおひたしとうどのきんぴら(左上)、花豆の炊いたん(右上)、そら豆のグリル(左下)、日向地鶏の唐揚げ(右下)

本当にどれもおいしかった!こごみのおひたしとうどのきんぴら(左上)、花豆の炊いたん(右上)、そら豆のグリル(左下)、日向地鶏の唐揚げ(右下)

参加者のお皿もあっという間に空に。

参加者のお皿もあっという間に空に。

ひとしきり飲んで(飲み物も半額が義援金として寄付されます)、食べて盛り上がったところで、ビールを片手に上機嫌の村上さんから今日の料理の紹介と挨拶がありました。

3000円を越えるクオリティを皆さんに提供したいと思って頑張りました。材料費と光熱費以外はすべて寄付する予定なので、こんなにたくさんの方に来ていただいて本当にうれしいです。
海産物は瀬戸内海から取り寄せて、野菜は基本的に無農薬・オーガニックです。お酒は秋田から、三軒茶屋にいい酒屋さんがあってそこから仕入れました。オレンジジュースも無農薬、人参ジュースも房総半島の人参農家さんのものです。

greenz/グリーンズ gd4TOHOKU 村上さん

続いて、震災後に次の一歩を踏み出して頑張っている団体の代表としてFabLab(ファブラボ)の岩岡孝太郎さん(@iwok_ktr)と巾嶋良幸さん(@hbsm)にお話をうかがいました。
→FabLabについてはサイトをご覧ください。

FabLabが震災後立ち上げた「Fab for Life」は現地でつくられるべきもののアイディアとそのノウハウの共有を目的とした、有益なものづくり知識の編集と流通促進に貢献するためのプロジェクトです。たとえばサラダ油を灯りにできるオイルランプなどがあります。この知識を被災者に広めることで少しでも避難生活が楽になればうれしいです。
具体的には、OLIVEという英語のテキスト情報のビジュアル化を行っています。翻訳作業が今google documentでオープンになっているので、英語が得意な方はぜひやってみてください。

greenz/グリーンズ gd4TOHOKU FabLab

続いて、今回の寄付先となるThink the Earthの風間美穂さん(@mipormise)にお話をうかがいました。

Think the Earthは2001年に発足したNPOで、コミュニケーションとかクリエイティブの力を使って企業や一般の方とNPO、NGOをつなぐという活動をしています。
今回の震災で大事なことは、震災から数時間、数日、数週間と時間がたつ中で刻々と状況が変わって行くということです。NGOもそれぞれ得意分野があるわけですが、赤十字のような大きいところに集まってしまうと、そういう得意分野で活躍するところにお金がいきわたらなくなり、変化する状況にうまく対応できなくなってしまう。だから、そのようなNGOの活動を知ってもらって、そしてそこにお金を届けたいと考えています。
3月31日までは現地にシェルターを作ったり、救援物資を届けたりといった、命のための活動をする7つの団体に寄付を行います。その後は子どものため、女性のためといった得意分野に分けてさまざまなNGOに寄付をしていく予定です。
集まった寄付をすぐに渡すのも大事ですが、現地で必要になるときに必要なものを届ける。しかも手数料を引かずに100%届けます。

greenz/グリーンズ gd4TOHOKU Think The Earth

ここで今日の主催者greenz.jpの小野から

この会の目的は2つありました。1つは、ちゃんと意味のある寄付をしたい、頑張ってる仲間をサポートしたいということ。そのために寄付先についてはすごく考えました。もう1つは、この一週間みんな緊張していて、眠りも浅かったり、大きな口をあけて笑っていないんじゃないかということで、リラックスできる時間を提供したいということです。
そのためには音楽の力を借りようということで、普段はサクラエレクトロというバンドで活躍している奥山真広さん(@semoing)に来ていただきました。

奥山さん

音楽の力は衣食住にはかなわないものだと思いますが、皆さんが今日明日を過ごすためにどこか力になればいいなぁという想いで歌わせていただきます。

生の音楽は心に沁みます。

生の音楽は心に沁みます。

奥山さんも心を込めて。

奥山さんも心を込めて。

そして最後に、「自分にできること」としてかばんを作って持ってきてくれた林ひろこさんにお手製のカバンの説明をしてもらいました。

自分に何かできないかと考えて、私にできることはカバンを作ることしかないと思い、家にあった皮で作ってきました。とにかく個数を作ってその分の寄付ができればと毎日1個作ってきましたので、よろしければ買ってください。

greenz/グリーンズ gd4TOHOKU 林さん

トークとライブは終わり、再びリラックスした時間、皆さん「被災地のために」どんどんお酒を飲んで盛り上がりました。

参加していただいた人数77人、募金総額は158,000円!(内訳:参加費231,000円、飲み物85,000円、材料費・光熱費など158,000円)

人と笑い声にあふれ、通りがかる人も「何だろう?」と覗きこむような活気あふれる空間、それが震災後1週間という時期に実現できたのは本当に素晴らしいことでした。関係してくださったすべての皆様に感謝を。そして、被災した方々が一日も早く心安らかな暮らしを取り戻せますように。

〆はサバの押し寿司!

〆はサバの押し寿司!

皆様から頂いた寄付金は3月28日にThink The Earthさんに送らせていただきました。
ryosyusyo