“同じ釜の飯”を食べて友だちになろう!食卓をきっかけに友だちの輪を広げるWebサービス「Grubwithus」

greenz/グリーンズ Grabwithus Toppage

「同じ釜の飯を食う」なんて慣用句もあるように一緒に食卓を囲むというのは仲良くなるための近道になります。最近は家族ですらあまりみんなで食卓を囲むということがなくなってしまったとも聞きます。

しかし、家族にとって食卓とはコミュニケーションの場、昼間は別々に活動している家族が集い情報を交換し合うソーシャルな場であるのです。そして、食卓がソーシャルな場であるというのはもちろん家族でなくても当てはまります。初対面の人でもひとつの食卓を囲めばそこには「社会」が生まれます。

そして「社会」からは「関係」が生まれるのです。そんなソーシャルな場を提供しようというサービスが今アメリカで話題を集めているんだそうです。

それはGrubwithusというサービス。どんなサービスかを説明する前に、どうやってこのサービスが誕生したのかをちょっと書いてみます。

“Grubwithus”ってどうやって始まったの?

このサービスをはじめたのはエディ・ルーとダイシン・スガノの2人。彼らはシュークリームの店をバークレーで始め、それをチェーン展開していきました。そしてシカゴにも手を伸ばしたのですが、そこで友達と離れてしまって孤独を味わうことに。ならば一緒に食事をしてくれる人を探せばいい!と思いついたのがこのGrubwithusのサービスだったのです。

このサービスは簡単に言えば、予定されているディナーの日時、場所、メニュー、予算、人数が書かれたリストを見て、参加したい人は手を挙げる、ただそれだけ。Grubwithusはそのセッティングをするだけで、後は手を上げた人たちが当日集まって会話を楽しみながら食事をするだけ。

「へー面白そう」と思う人もいれば「そんなのどこが面白いの?」と思う人もいるでしょうが、そこはなかなか工夫が凝らされています。具体的にどのようなシステムなのかを見てみましょう。

greenz/グリーンズ Grabwithus dinner

Grubwithusの使い方

まず、サイトにアクセスすると、今後予定されているディナーがリストアップされています。24日のcuminでのディナーを見てみると、今のところ参加予定者は7人、あと5人参加できます。料金は$20.75で、メニューは右上の「menu」をクリックすれば見ることができます。今回はインド料理のコースのようです。

参加予定者のアイコンをクリックするとプロフィールを見ることができますので、ちょっと見てみましょう。プロフィールを見るにはログインが必要ですが、Facebookのアカウントがあれば、特に手続きをしなくてもログインすることができます。

greenz/グリーンズ Grabwithus Adam.W

この方は、Adam W. さん。彼がこれまでに一緒にご飯を食べた人数は99人、これまでに行ったレストランは13軒、結構な回数参加していることがわかります。そして、左側には一緒に食事した人からのコメントが。

話題が豊富だとか、シェアする配慮があるだとか、そういった評価が書かれています。このコメント欄がこのシステムの肝で、「この人たちとの食事は楽しそうだなぁ」とか「この人とはちょっとあわなそう」といった判断の材料になります。

「この人たちなら一緒にご飯を食べてもいいかなぁ」と思ったら「Reserve Now」をクリック。料金はクレジットカードで前払いなので、割り勘の計算をしたり、会計をやりくりしたりという面倒もいらず、純粋に食事と会話を楽しめます。

シカゴで2人がはじめたこのアイデアは評判になりあっという間に3000人のユーザーを集めました。そして、Yコンビネーターという主にスタートアップ企業に対し投資しているベンチャーキャピタルの融資を受けることで正式にスタートすることとなったのです。

Grubwithusのいいところは?

現在Grabwitusサービスが行われているのはシカゴとサンフランシスコで、まもなくニューヨークでサービスが開始される予定です。レストランにとっても新規顧客の開拓というメリットがあるため、ディナーを企画するのは比較的容易だとか。

ディナーに参加するだけでなく、ユーザーが自らサイト上でプランを立ててディナーを企画する機能も今後整備される予定。また、グループという機能もあり、たとえば「Female Founders」というグループはYコンビネーターが企画した女性の企業家(または企業を志す人)のためのグループで、Grabwithusを使って意見交換会を行っています。

greenz/グリーンズ Grabwithus group

このようにいろいろな使い方ができるものGrabuwithusのいいところ。使い方によっては、誕生日会でも新年会でもなんでも、オープンな場でそれを計画して参加者を募ることができるわけです。

この完全にオープンであるというのはこのサービスにとって非常に重要な要素だと思います。ネット上で知り合ったり情報を得た人と会うのだからオフ会のようなものですが、オフ会の場合は主催者側が参加者の絞込みを行います。しかし、このサービスの場合は誰でも参加できます。

主催者側が「女子のみ」などのように条件をつけることはできますが、それはあくまでも主催者側の「希望」であってユーザーを規制するものにはならないのです。だからまったく予期しない人がふらりと参加してしまうという可能性が常になるのです。

そして、それこそがこのGrabwithusが提供しようとしている「偶然性」を担保しているのです。偶然の出会いには無限の可能性があります。もちろん不愉快なことが起きる可能性もありますが、ポジティブなことが起きる可能性もある。その可能性を提供することこそがGrabwithusのやろうとしていることなのです。

「ソーシャル」という言葉の意味はどんどんあいまいになってきている気がしますが、食卓がソーシャルの場であることは間違いがなく、そこから生まれる新たな関係にはさまざまな可能性があります。「ソーシャル」が付加価値となるサービス、日本でもやれば流行るのではないでしょうか?