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6 years ago - 2010.07.11

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エコビレッジ国際会議レポート(4):世界最大最古のエコビレッジ「オーロヴィル」

Greetings from Auroville

Greetings from Auroville

世界最大のエコビレッジはインドにあります。その名もオーロヴィルエコビレッジ国際会議の海外ゲストのお一人がオーロヴィルの教育部門の担当者であるビンドゥ・モハンディさんでした。講演やワークショップで、森にかこまれたオーロヴィルの理念やそこで暮らす人たちの話をしてくれました。

オーロヴィルには、世界各国から集まった2000人を超える人たちが暮らしています。いくつものコミュニティがゆるやかにつながりながら、学びあい、助け合い、経済圏も生み出しながら暮らしているそうです。オーロヴィルの中心には、祈りの塔が象徴的に建っています。一見、宗教的な施設と思ってしまうかもしれませんが、オーロヴィルは特定の宗教が信仰されるところではありません。

オーロヴィルでは、宗教という組織ではなく、個人の精神を重視している

とモハンディさんもおっしゃっていました。祈りの塔では、どんな宗教のひとでも静かに祈ることができます。(もちろん、無宗教のひとでも!)

Creative Commons. Some rights reserved. Photo by kkalyan

Creative Commons. Some rights reserved. Photo by kkalyan

オーロヴィルの理念は、「すべての国の男女が、信条や政治や国籍ではなく、平和と進歩の調和のもとに暮らせるユニバーサルタウン(地球都市)になる」ことです。設立当時のセレモニーでは、124の国や地域の代表が集まったそうです。UNESCO(国際連合教育科学文化機関)も賛同しました。当時の人々が、宗教や国家、信条などの対立により世界中で起きている不幸な戦争や内紛などに深い反省を抱き、オーロヴィルにひとつの希望を見ていたのかもしれません。

モハンディさんのお話のなかで、もう一つ驚いたのは、現在は森に囲まれているオーロヴィルが設立当初は荒れ地だったということです。昔と今の写真を見比べるだけでも、その様変わりにびっくりです。オーロヴィルに集まったひとたちが、開発によって荒れてしまった土地に少しずつ木を植え、年月をかけて豊かな森を再生したのです。今では、広大な森が広がっています。荒れ地になる前にその土地に生息していた、動植物も戻ってきたそうです。

思想的なバックボーン(オーロヴィルは、インドの哲学者・詩人であるスリ・オーロビンドゥに影響をうけたミラ・アルファサが1968年に設立した)があり、自然とともに成長してきた歴史を持つオーロヴィルに、毎年多くの観光客が訪れているのもうなずけます。

オーロヴィルは、インドという国の奥深さが感じられる場所のひとつかもしれません。正直なところ、最初は「カルトっぽい所なのかなぁ」と少し疑いを持っていたのですが、モハンディさんのお話を聞くうちに、オーロヴィルが私もいつか行って場所になっていました。インドに行く予定のある方は、元祖エコビレッジのオーロヴィルに寄ってみてはいかがでしょうか?

オーロヴィルについて調べてみよう

writer ライターリスト

オカハシタケシ

オカハシタケシ 岡橋毅(Takeshi Okahashi)。1978年東京生まれ。東京、オランダ、イギリスで学び、北海道の大学で科学コミュニケーション教育に関わる。その後、まちづくり会社での地域メディアの活用支援や起業支援などを経て、現在は、書き物、翻訳、ワークショップ企画などを中心に活動中。ミクロ、マクロ問わず、参加型コミュニティのつくり方に関心大。 Twitter @okahasi

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