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7 years ago - 2009.10.19

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島の神様がほほえんだ! 「三宅島エコライド2009」、今年も島走(とうそう)。

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greenz.jpでもお知らせした「三宅島エコライド2009」(主催:同実行委員会)が10月2日から4日まで開催された。火山が造り出した荒々しい風景と海の青さが印象的な東京都三宅島を、100人がジテンシャで「島走(とうそう)」。その模様をレポートする。

奇跡が起こった!

10月2日夜9時。東京・竹芝桟橋は不安に包まれていた。折から台風と秋雨前線が接近し、三宅島周辺も4m前後の波とうねりが発生。東海汽船の定期船「さるびあ丸」は波の状況によっては接岸しない「条件付きの出航」を決めたからだ。参加者を乗せた船は定刻どおり10時20分に出航したが、果たして三宅島に着くことはできるのか?!

夜も明けきらない翌3日、朝5時。「さるびあ丸」は三宅島・三池港に何とか無事に接岸した。だが空は折からの小雨。しかも予報では午前中は大雨とも。
「雨の中を走るのか・・・」。心なしか不安な表情が、参加者たちの顔に浮かぶ。

しかし、島の神様はとびきり素敵なプレゼントを用意していた。それまで空を覆っていた雲が、スタート直前の10時頃からみるみるかき消えて晴天に!
開催さえ危ぶまれた今年の三宅島エコライドは、こうして昨年に引き続き素晴らしいコンディションの下で行われたのである。

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三宅島役場前をスタート!(山側にはまだ雲が残っていますね・・・)

島の魅力をジテンシャが再発見

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今も噴煙を上げる三宅島。風向きによって感じる硫黄の匂い。
東京でありながら荒々しい自然の力を感じることができる。

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溶岩と波が作り出した海岸を走る。

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SF映画のような荒涼とした風景。これも東京都。品川ナンバーの車が走ります。

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火山ガスで枯れた森。その足元から、新たな緑が芽吹く。

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埼玉から参加の大沢久美子さん。「島に来るのは初めて。活火山と枯れた木と緑が印象的でした。泳ぎたいくらい海がきれい!」

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実行委員の山口勉さん。「今回のテーマは『Tie(タイ)』、初開催した去年から今年へとつなぐ、島と本土を人でつなぐ、そして来年へとつなぐ、という意味を込めました。準備で何度も島に来て、来れば誰かしら知り合いがいる。第二のふるさとと言ったら大げさだけど(笑)。これからもちょこちょこ、ゆっくりした島の空気を吸いに来たい」

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実行委員の沖倉雄一さん。島で「沖倉商店」を営み、島側の中心役をつとめた。

「ライドをやるまで、島の人は自転車で走ることに理解がなかった。というより、自分の目で見るまで具体的にイメージできなかったんです。それがこの2年、実際にエコライドをやってみて『自転車でこういうことをしたかったんだな』と見る目が変わった。三宅島を走る楽しさが島の人にも伝わったんです。そうなると、島の人にも「参加者をもてなそう」とホスピタリティが出てきて。ライドが島の人と参加者をつないでくれたと思います」

やっぱり島が好き!

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ライド翌日、4日の溶岩ハイクで自然ガイドをつとめた西村ひとみさんもこう話す。
「三宅島の雄山はこれまで約20年に一度は噴火して、島の人々は家を失うリスクと常に隣り合わせ。それでも島に帰ってきて、住み続けるのはみんな三宅島が好きだから。島にはそれだけの魅力があるんです」

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本土から三宅島の自然に魅かれて訪れることが、住民にとっては観光収入となって島の生計を支えるだけでなく、島が持つ魅力の再発見にもつながる。三宅島エコライドはそんなステキなループを作り出している。

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3日の夜は中秋の名月。満月の下でライブを楽しむ参加者。

前回、今回と取材した筆者だが、噴煙で感じる地球の鼓動、荒削りの自然は走るたびに新鮮だ。東京のせわしなさから程よく隔絶されている感じもよい。
「三宅島エコライド」は来年も開催予定とのこと。
東京から遠くて近い大自然、三宅島。つぎに「島走」するのは、アナタだ!

来年まで待ちきれないアナタのために。

writer ライターリスト

斉藤円華

斉藤円華(Madoka Saitoh)。ジャーナリスト/ライター/サイクリスト/オルタナ編集委員。著書に『多摩のまち 自転車探検』(けやき出版)。ツイッター: @mdk_on_line

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