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7 years ago - 2009.09.20

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オシャレ女子が1種類のワンピースで1年間過ごすチャレンジ「Uniform Project」

Uniform Project: Creative Commons. All Rights Reserved. Photo by OutsaPop

Uniform Project: Creative Commons. All Rights Reserved. Photo by OutsaPop

「ファストフード」ならぬ「ファストファッション」がひとつのファッショントレンドとなっている。低価格で最新トレンドの商品を次から次へとリリースするという業態で、消費者にとっては、いつお店に行っても新しい商品と出会えるというのが魅力なのだが、一方で、過度なファストファッション化は「洋服の使い捨てを助長するのでは?」という懸念も……。

このような流れの中で、「持続可能なファッションの楽しみ方って何だろう?」と考えさせられるユニークな取り組みが始まった。1種類のワンピースで1年間過ごすという「Uniform Project」について詳しくみていこう。

「Uniform Project」は、ニューヨークの広告クリエイティブデザイナー・Sheena Matheikenが、2009年5月から取り組んでいるプロジェクト。持続可能なファッションを追求する試みとして、同じデザインのワンピース7着を1年間着まわすことに挑戦中だ。このワンピースはSheenaの友人・Eliza Starbuckがデザインしたもので、丈夫なコットン素材でできており、寒暖差の激しいニューヨークの気候にも十分対応できるようになっている。

以下の動画のとおり、Sheenaは毎日、手作りの小物やビンデージアクセサリーなどを用いてこのワンピースをコーディネイトし、公式ブログにその様子を公開しているのだが、過去3ヶ月分を超える彼女のコーディネイトを見る限り、太めのベルトをアクセントにしたり、スカーフを使ったり、カラータイツをポイントにしたりと、着まわしのパターンは非常に多彩だ。

実は、このプロジェクトの源流はインドにある。学生時代をインドで過ごしたSheenaは、「校則を破らない程度にいかにオシャレに制服を着こなすか?」と試行錯誤していた当時を思い出し、「学生時代、同じ制服で年中過ごせていたんだから、今もやってみればできるかも!」と「Uniform Project」を思いついたそうだ。そして、このプロジェクトはもうひとつの狙いがある。それは、インドの貧しい子供たちに教育を受けさせるべくサポートすることだ。彼女が以前暮らしていたインドでは現在も学校に通えない子供が700万人以上いる。この課題に対して、Sheenaは、このプロジェクトを通じて募金活動を行い、収益金をインドのスラム街の子供たちへの教育支援団体「Akanksha」のSchool Projectに寄付する方針だ。

同じデザインの服を着続けるという発想自体はそれほど新しいものではないかもしれないが、「Uniform Project」のユニークな点は、持続可能なファッションのあり方を提示する方法として、自分自身が”実験台”となり、ブログやTwitterというソーシャルメディアを使って、最新の活動状況を常に発信し続けている点だろう。

実際、事前のPRは一切行わなかったにもかかわらず、ブログやTwitterを通してこの活動は世界中に広まり、サイト立ち上げから3週間で12.5万ものページビューを得、その後も定期的に既存ユーザが再訪しているそうだ。また、持続可能なファッションの提示とインドの子供たちへの募金活動を融合させているという点も見逃せない。ファッションに関心があるなど、何らかの動機やきっかけで「Uniform Project」のウェブサイトを訪れたユーザに、インド貧困層の子供の教育問題という別の社会的課題を認知させ、課題解決へのアクションを促すという効果が期待される。

現在、「Uniform Project」では、募金だけでなく、Sheenaが使用する帽子・ベルト・アクセサリーなどの寄付も募っている。タンスの肥やしになりつつある逸品をお持ちの方は、ぜひ「Uniform Project」に参加してみてはいかがだろう。アナタの素敵なグッズがSheenaのコーディネイトで新しく蘇るかも。

「Uniform Project」の日替わりコーディネイトをチェックする

writer ライターリスト

松岡 由希子

松岡 由希子

松岡由希子(Yukiko Matsuoka)。大阪生まれ、奈良育ち。米国MBA(経営学修士号)取得。アントレプレナーシップ(起業家精神)を専攻。経営コンサルティング、ベンチャー企業の立ち上げなど、約10年にわたるビジネスでの実務経験を経て、物書きに転身。「持続可能な未来づくり」をコアなテーマに掲げ、グローバルな視点から、幅広いジャンルで執筆中。2008年10月から2014年3月までグリーンズライターを務める。 Twitterアカウント: @boochan

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