グリーン・エネルギー・マークの使用料が非課税に!経済産業省が普及後押し、08年度決算から

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by wisforworlddomination

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経済産業省は、グリーン・エネルギー・マークの使用料について、08年度決算より、税務上課税されない”損金”として算入が可能となることを発表した。グリーン電力を使用して作られた商品につけられるグリーン・エネルギー・マークが非課税になれば、グリーン電力普及の後押しとなることが期待できる。

でも損金扱いとはどういうことなのか?
なぜこれまで課税対象だったのか?

このニュースが発表された背景に迫ってみよう。

皆さんは、グリーン・エネルギー・マークをご存知だろうか?

水力、風力、太陽光、バイオマスなど、発電時にCO2を排出しない“再生可能エネルギー”によって発電された“グリーン電力”を使用して製造された製品につけることができるマークで、経済産業省により2008年5月に制定された。

企業が使用するグリーン電力量に応じたマーク使用料を発行業者に支払い、発行事業者がグリーン電力発電事業社に発電を依頼する仕組みグリーン電力証書システムと同じ(取り扱い業者も同じで、料金もほぼ変わらないとのこと。)だが、このマークは、商品単位で貼り付けることができるのが特徴だ。実際に商品に貼ることができるため、消費者の目に付きやすく、企業のエコイメージをアピールしやすくなる。

greenz/グリーンズ  グリーン・エネルギー・マーク

グリーン・エネルギー・マーク 実際はこれに、グリーン電力の種類や用途を明記する「説明文」が添付され、使用される

グリーン・エネルギー・マークは、現在5社が商品に導入している。シャープの液晶テレビ「AQUOS Rシリーズ」やカゴメの「カゴメ野菜生活100」の容器朝日新聞の日曜版などで、見たことがある方もいるのではないだろうか?

エコ商品を消費者に分かりやすく表示するこのマークは、09年度からはさらに対称商品が増える見込みだという。

さてこのたび、マークの使用料が非課税となる損金扱いとなったのだが、実は、これはもともとグリーン電力の価値に対する優遇措置(非課税扱い)を実現することを目的として作られたマークだったのだ。

今回、損金扱いにするよう国税庁に働きかけた経済産業省資源エネルギー庁は、実はもともと、グリーン電力証書の購入費用を損金扱いにすることを検討していた。しかし、そこに大きなハードルが存在した。証書の購入費用はその性質から、“企業のCSR目的に過ぎない”とみなされてしまい、寄付金扱いとされてしまうのだ。

それに対しマークの使用料は、今回、“広告宣伝費”としてみなされることが認められた。消費者の目に付きやすい“マーク”を商品に貼り付けることにより、消費者とのコミュニケーションが実現するため、テレビや雑誌広告と同じく広告宣伝としての価値が生まれたわけだ。

国税庁への照会における資源エネルギー庁の見解には、下記のように記されている。

企業にとって企業及び商品の広告宣伝効果を期待して支払うものであり、マークの使用量等に応じて金額が設定されていることから、寄附金の額に該当しない対価性のある費用に該当するものと考えられる

これが認められたことはグリーン電力の普及にとって非常に大きな一歩と言えるだろう。

今回お話を伺った資源エネルギー庁新エネルギー等電気利用推進室の眼目さんによると、今後、商品だけではなくサービスに使用されたグリーン電力を非課税扱いにできるよう、検討を進めているという。たとえば、「イベントのチケットにマークをつけて消費者の目に触れさせ、宣伝広告扱いにできるようにするなど、工夫をしていきたい」とのこと。

先に述べた理由から、グリーン電力証書の購入費用については非課税扱いにするのはまだ難しい状況だというが、ぜひとも早い決定がなされ、グリーン電力普及の後押しとなることを期待したい。

(※一部報道で「グリーン電力証書の購入費用」について非課税と発表されましたが、greenz.jpの取材により、誤りであったことがわかりました。)

さて、“グリーン電力”という言葉、最近ではニュースで聞かない日はないくらいメジャーになりつつある。しかし、その定義に少し曖昧さが生じてきている事をご存知だろうか。

下記は経済産業省が2008年11月に発表した、グリーン電力卸取引に関するリリースの抜粋だが、その文面をよく読んでみよう。

本スキームにおけるグリーン電力とは、原子力や水力、風力、太陽光などの発電時にCO2を排出しない電源から発電される電気のことです。

そう、このリリースにおいて、経済産業省は、原子力発電も含めて“グリーン電力”と呼んでいるのだ。果たしてこのことが正確に認知されているだろうか?

確かに“発電時にCO2を排出しない”ことのみを定義とするのであれば、原子力発電もグリーン電力に加えられてしまうのだが、原子力発電にはその安全性や廃棄物問題など、CO2とは別の解決しなければならない問題がまだまだある。

もちろん、今回のニュースのグリーン・エネルギー・マークグリーン電力証書には、ちゃんとした認証機関が存在し、その認証基準にも

原子力による発電でないこと。

と明記されているのでその心配は無用だが、時と場合によってその解釈が変わってきていることは否めない。

ご存知のとおり、経済産業省は原子力発電を推進している。「グリーン電力」という“地球に優しい”イメージの言葉によってころっとだまされないよう、私たちはしっかりと現実を見る目を持たなければならないと思う。

経済産業省の「グリーン電力」に対する様々な施策、みなさんはどう捉えましたか?

気になる「グリーン電力」の定義、認証機関のホームページで再確認!