【カンヌ広告祭2008から(4)】「場所」が語るソーシャル広告

カンヌで気になったソーシャル系広告レポート、
今日は創造的なメディアの使い方が評価される
「メディア・ライオン」から。

まずはシルバーを受賞した、
南アフリカの「世界エイズデー」の広告、
AIDS STATES」。

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新聞の全てのページのページ数の数が、
南アフリカにおけるエイズの統計数字になっています。

たとえば6ページのところだと、
ページ数をあらわす6のあとに、
「million people in South Africa are living with HIV」
といった感じです。

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ふだん何もないところに
何かがあるというだけでも、
インパクトがあると思うのですが、
この事例は書かれている内容自体も
ショッキングなので、
何気なく朝刊を開いた人などは
驚いたでしょうね。

日本の毎日新聞が
水族館を使って実施した「PLASTIC FISH」は
ブロンズを受賞。

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水族館の水槽のガラスに
レジ袋で作られた魚が張られており、
クジラやイルカがレジ袋を口に入れて
死んでいることを伝え、
海洋環境の保護を訴えています。

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これはパッと見美しさと
メッセージの深刻さとのコントラストが
効いていますね。
楽しい雰囲気で水族館に来ている人も
ハッとなって思わずメッセージを
読んでしまうでしょうね。

実施して間もなく話題となっていた、
WWFの「TARGET PRACTICE」も
ブロンズを受賞していました。

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これは通路の左右にいる
野生動物がライフルを構えていて、
通る人は赤い光で狙われるという広告です。
ライフルで命を狙われるのは
どういうことかを疑似体験させるんですね。

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難点は、「おもしろい」ところでしょうか。
ポスターから光が出てたりするのは珍しいので、
「あーおもしろい」となってしまって、
あまり怖い感じはしないのではないでしょうか。

とはいえ、メディアの使い方に
アイデアがあるので、そこが評価されたのでしょう。

マスメディアを使った広告に対して
多くの人が不感症になりつつある今では、
「メディア」の概念がどんどん広がっています。

本来売り物になっていないメディアは
実施するにあたりなかなかハードルが高いですが、
値段があってないようなものなので
交渉次第ではローコストで情報を届けることができます。

勇気はあるけど予算がない、
というNPO/NGOの方は、
トライしてみてもいいのではないでしょうか。