素敵な鹿肉ハンバーグ

新たな山の恵みの登場。手作りの味に舌鼓を打つ!
緑豊かなアファンの森に建つカントリーハウス、C.W.二コルさんのお宅を訪問。森を愛する男が送る、とびっきりの森の幸を使ったおもてなし。そのお味のほどは……?

前日の雨が嘘のように晴れ上がった天気の下で、久しぶりにC.W.ニコルさんは現れた。今日はニコルさんが「ご馳走」をしてくれる約束なので、わざわざお邪魔することになったのだ。

相変わらずご機嫌なクマのように笑顔で私達を迎えてくれて、アファンの森をゆっくりと歩いて案内してくれた。昨日はとても寒かったそうだが、この日は陽がさして暖かい。美しいアファンの森から自宅までの道のりを、ニコルさんはゆっくりと楽しい話を私達に聞かせてくれた。彼の自宅には、彼の友人らが待ち構えていた。みんな、ニコルさんのご馳走が目当てのようだ。

今日の料理は、『鹿肉のハンバーク』

ニコルさんは、森を愛するがゆえに、森の幸を好んで食べる。当然、鹿、猪、ウサギなどの肉も大好物。全国の友人がニコルさんなら食べるだろうとたくさん送ってくるそうだ。だから、鹿肉も猪肉も冷蔵庫にいっぱい入っているそうだ。今日は、そんなニコルさんの食生活を垣間見れるのでワクワクしている。

ひと足先に着いていたニコルさんは、もう台所に立って、ハンバークを丸めていた。
「ワイルドポーク(イノシシ)は豚より美味しいよ!」
とみんなに話しかける。
「イノシシ鍋の料理屋に行くとイノブタが出てきますけど、イノブタよりずっと美味しいんですか?」
と聞くと、
「あったり前じゃない!」
とキツく言われた。

reporteditright_1020
大きな手でハンバーグを丸める。笑顔がおいしさを倍増させる

今日のハンバークは、2種類。鹿とイノシシ。ニコルさんが上機嫌でレシピを公開する。
「6割が肉、4割が椎茸、タマネギ、にんにく、タマゴとパン粉。それにセイジ、ローズマリー、タイム。そして、塩コショウね」

鼻唄まじりで調理の最中、彼が私に話しかけてきた。

「シキタさん、南ウェールズは少し乱暴なところですね、知ってますか? そのウェールズの中で一番乱暴な場所がニースという場所。私の生まれたところです」
と笑う。
「乱暴者の街なんですか? どんなに乱暴なんですか?」
と私が訪ねると
「ラグビーで一番反則が多い!」と再び大笑い。

まず、ワインのおつまみに右の写真が差し出された。これはナンでしょうと問いかけ、食べながら当てさせようとするが、なかなか正解がでない。しびれを切らせたニコルさんの「クマ!」という答えに一同びっくり。

栄養たっぷりの熊肉。おいしくても食べ過ぎには注意

クマの肉は食べるとお肌つやつや、元気もりもりになるそうだ。食べてしばらくすると体がポカポカしてくると言う人も。ちなみにニコルさんは、最近クマ肉を7日間食べ続けて痛風になったりしているから、食べ過ぎには気をつけよう。

いよいよ焼きに入るハンバーグ。ニコルさんは、みんなが食べ始めても台所で作り続ける。きっとこういった友人を迎えての料理が好きなんだろう。

どんどん焼かれるハンバーグ。おいしそうな匂いが漂ってきそう
森の恵みをもたらす料理人の一面が見えた訪問だった

みんなで鹿肉ハンバークとイノシシ肉ハンバーグをほうばる。両方共に味がしっかりしている。鹿肉の方が味がはっきりしていてクセあり。しかし、たくさんのハーブが入っているせいで素敵な仕上がりだ。

イノシシ肉もいける。こちらの方が一般的なハンバークに近いと言える。私はどちらも好きだ。ソースをかけずにマスタードだけをつけて、軽く焼いたフランスパンにのせて食べた。ニコルさんがどんどん焼くので、ひとり5つくらい食べた。みんな腹一杯だ。

ニコルさんの手料理、木の暖かみのあるイギリス風のカントリーハウス、外は秋の緑。

とても大切な時間をいただきました。
ありがとう、ニコルさん。